猫の病気

猫の骨軟骨異形成症

スコティッシュフォールド 猫の骨軟骨異形成症は、先天的な要因によって骨が十分に成長しない病気のことです。
今回は、猫の骨軟骨異形成症についてまとめてみました。
目次

猫の骨軟骨異形成症について

猫の骨軟骨異形成症は、遺伝性の関節の病気です。関節は表面が関節軟骨という組織で覆われていて滑らかな動きが出来るようになっていますが、骨軟骨異形成症を発症すると成長の過程で関節軟骨に異常が起こり、関節の動きが阻害され慢性的な関節炎になります。現在、猫の種類はメジャーなもので40種類以上、マイナーなものも含めると100種類以上が存在していますが、その猫種の中にはこの骨軟骨異形成症を持った状態を特徴としたものが存在しており、日本でとても人気があります。

 耳折れ

日本で一番と言っていいほど人気がある「スコティッシュフォールド」は、折れた耳がチャームポイントですが、耳の軟骨の発達が不十分な「軟骨異形成」によって誕生した猫種です。

 短足

スコティッシュフォールドと同じように人気が高い「マンチカン」は、短い足でちょこちょこと歩く姿が可愛いと人気がありますが、こちらは足の軟骨の発達が不十分な「軟骨異形成」によって誕生した猫種です。

 鼻ぺちゃ

ペルシャやヒマラヤンなどの鼻ぺちゃな短頭種は「軟骨形成不全」によって誕生した猫種ですが、たくさんある猫種の中でも先天的な疾患を多く持つことで知られています。

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猫が骨軟骨異形成症になった時の症状

骨軟骨異形成症になった時の特徴的な症状は四肢の腫れです。軽症の場合は無症状ですが、重症化すると関節炎を引き起こすため高いところに登らなくなったり、足を引きずって歩いたりするようになります。また、骨軟骨異形成症を起こす箇所によって併発するリスクの高い病気があります。

 耳折れ

スコティッシュフォールドやアメリカンカールといった耳折れの猫種は、耳の軟骨の発達が不十分なことに加え、手足や尻尾の未発達や関節の軟骨の異常を引き起こすリスクが他の猫種よりも高いと言われています。

 短足

マンチカンのような足の短い猫種は、足の関節に負担がかかりやすいため、変形性関節症のリスクが高いと言われています。

 鼻ぺちゃ

ペルシャやヒマラヤンといった鼻の短さが特徴の猫種は、膿皮症、眼瞼内反症、流涙症などを発症するリスクが高いと言われています。

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猫の骨軟骨異形成症の原因

 生まれつき

上記で紹介した「耳折れ」「短足」「鼻ぺちゃ」はすべて遺伝疾患です。人がペットを飼ううえで一番重要視されるのは見た目ですので、それを追い求めた結果が骨軟骨異形成症ということになります。
近年では、さらに骨軟骨異形成症を片親や両親に持つものを交配した猫種も誕生しており、見た目重視で飼われる方は、それに伴う病気のリスクを理解してから飼われることをお勧めします。

キンカロー キンカロー
マンチカン×アメリカンカール
ジェネッタ ジェネッタ
マンチカン×ベンガル
スクークム スクークム
マンチカン×ラパーマ
ドウェルフ ドウェルフ
スフィンクス×マンチカン×アメリカンカール
バンビーノ バンビーノ
マンチカン×スフィンクス
フォールデックス フォールデックス
スコティッシュフォールド×エキゾチックショートヘア
ミヌエット ミヌエット(ナポレオン)
マンチカン×ペルシャ
ミンスキン ミンスキン
マンチカン×スフィンクス×その他(デボンレックス、バーミーズ、サイアミーズ(シャム)
ラムキン ラムキン
マンチカン×セルカークレックス

猫が骨軟骨異形成症にならないための対策

遺伝性疾患のため予防策はありません。
飼い主は、他の猫種よりも様々な疾患を併発しやすい骨軟骨異形成症を持つ猫を飼っていることを理解し、日頃から猫の様子をよく観察し少しでもいつもと様子が違うと感じたらすぐに動物病院に行くことを心がけましょう。

猫の骨軟骨異形成症の治療

治療については、症状や動物病院によって様々です。
詳しくはかかりつけの動物病院でご確認をお願いいたします。

 対症療法

生まれつきの身体の特徴を変えることは出来ませんので、併発した疾患に対する対症療法を行います。
関節炎などで痛みを伴う場合は消炎鎮痛剤などを使用します。その時の症状によって対応が変わりますので、獣医師に日頃の様子などを伝え指示に従いましょう。

まとめ

猫の骨軟骨異形成症は生まれつきの身体的特徴であり遺伝疾患です。
飼い主は骨軟骨異形成症に伴う病気の発症リスクが他の猫種よりも高いことを理解して、愛猫が苦しむことにならないように気を配ってあげてくださいね。

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