猫の病気

猫の結膜炎

猫の目 猫の結膜炎は、結膜と呼ばれる眼球の白目から瞼の裏側を覆っている膜に炎症が生じる病気です。
今回は、猫の結膜炎についてまとめてみました。
目次

猫の結膜炎について

猫の目の病気の中でも、結膜炎は非常に多い割合を占める病気です。猫の結膜は眼球の前部分を覆っている「眼球結膜」と瞼の内側を覆っている「眼瞼結膜(がんけんけつまく)」があり、結膜炎はそのどちらでも発症します。猫の虹彩(黒目部分)は大きいため、結膜の状態を見るためには上瞼もしくは下瞼を強引に押し上げ(下げ)て確認する必要があります。
結膜炎の症状が悪化すると、目ヤニが固まってしまい、上下の瞼がくっついて目が開けられなくなってしまったり、失明する可能性もあります。初期の段階で治療をすることが出来れば、通常では1~2週間ほどで治ります。
結膜炎には以下の4種類があります。「カタル性」とは、粘膜の表面で炎症があり粘膜上皮が剥がれ、粘液の分泌が異常に増えた状態のことをいい、この状態が続き免疫細胞の死骸が溜まって生じた状態を「化膿性」といいます。

 急性カタル性結膜炎

流涙が多くなり、さらさらした状態から次第に粘度を増して漿液(しょうえき:黄色味を帯びた液体)になっていきます。多くの場合は、目頭の裏側にある第三眼瞼(瞬膜)腺がサクランボのように膨らんで飛び出した状態である「チェリーアイ」を伴います。

 慢性カタル性結膜炎

急性に比べると症状は軽く、粘度の高い分泌物を出し結膜が厚くなります。

 急性化膿性結膜炎

カタル性結膜炎が悪化した状態です。子猫や老猫に多く、二次感染によって黄緑色の膿を排出し結膜が真っ赤になってひだ状に変形し、多くの場合角膜炎を伴います。

 慢性化膿性結膜炎

眼から膿のような分泌物が出て上下の瞼がくっつきます。結膜は充血して腫れ凹凸状に変形します。角膜の表面も変形し新生血管(角膜の表面に見える細かい血管)を生じることもあります。

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猫が結膜炎になった時の症状

結膜炎は悪化すると失明のリスクがあるため、下記のような症状が見られた場合はすぐに動物病院に行きましょう。

 白目が充血し瞬きが多くなる

白目部分や瞬膜が赤く充血して、目が腫れたように見えます。

 流涙や目ヤニが増える

最初はさらさらした涙が粘度を持ち、悪化すると黄緑色の膿が出てきて上下の瞼が開きにくくなったりくっついたりします。

 目を痒かったり痛がったりする

目が気になって床や壁に擦り付けるような仕草をしたり、足で目のあたりを掻くような仕草が多くなったりします。

猫の結膜炎の原因

 基礎疾患

角膜炎、ドライアイ、流涙症、ブドウ膜炎、緑内障、副鼻腔炎などの基礎疾患が原因となって結膜炎を発症する場合があります。

 感染症

猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペス)や猫カリシウイルス感染症、マイコプラズマ感染症を発症したことが原因で結膜炎を引き起こすことがあります。

 異物の混入

ゴミや目の周りの被毛などの異物が入った場合に結膜炎を引き起こすことがあります。

 アレルギー

人と同じように花粉症になる猫がいて、花粉が舞う時期になると結膜炎を発症する子もいます。また、ホコリやカビ・ダニなどのハウスダストによるアレルギーで結膜炎を発症することがあります。

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猫が結膜炎にならないための対策

 混合ワクチンの接種

「三種混合ワクチン」は、ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペス)、カリシウイルス感染症、パルボウイルス感染症に対応したものです。定期的なワクチン接種をすることで感染症の予防が出来るため、結膜炎になるリスクも下がります。

 髭を切らない

猫の目の上にある「上毛」は、目の近くに飛んできたゴミが目に入らないようにする役目をしています。

 部屋を清潔にしておく

いつも部屋を清潔にしておくことで、ゴミなどの異物が目に入ったり、ハウスダストによるアレルギーを予防することが出来ます。

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猫の結膜炎の治療

治療については、症状や動物病院によって様々です。
詳しくはかかりつけの動物病院でご確認をお願いいたします。

 点眼と眼軟膏

症状がそれほど酷くない場合は、目の周りや瞼についた目ヤニや膿を取り除き、点眼薬か眼軟膏で治療します。症状によっては内服薬を処方されることもあります。

 基礎疾患の治療

感染症による結膜炎の場合は、抗ウイルス剤の投与やインターフェロンを投与し感染症の治療を優先します。

 異物の除去

目の中にゴミや被毛が入ったことが結膜炎の原因の場合は、獣医師が綿棒やピンセットなどを使って取り除いたり、点眼薬を使って洗い流して異物を除去します。目の周りの被毛が目に入って炎症を起こしている場合は、目の周辺の無駄な毛をカットして入らないようにします。

まとめ

目はとてもデリケートなため、異物が目に入っているのが見えても決して自分で取り除こうとはせず、獣医師に任せるようにしましょう。そして、日頃から猫の様子を観察しいつもと様子が違うと感じたら、すぐに動物病院に連れて行くことを心がけましょう。

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