エイジアンは1種の毛色や柄の猫種ではなく、オスのペルシャとメスのバーミーズの間に生まれた子猫が基礎となった5種の異なる被毛タイプのグループに属する猫です。 エイジアンについてもっと詳しく見ていきましょう。 |
♦基本情報♦
原産国:イギリス 被毛のタイプ:短毛~セミロング種 体重:3~6㎏ 体高:25~37㎝ 寿命:14~15歳 公認団体:GCCF |
エイジアンの歴史
エイジアンは、1981年にあるロシアンブルーのブリーダーが、ブラウン以外のバーミーズを品種として確立しようとし、オスのチンチラ(ペルシャの一種)とメスのバーミーズとの交配によって誕生した4匹の子猫を元にして育種した猫種です。子猫達は銀色の被毛を持った猫で、この子猫達によって最初に生み出されたのがバーミラです。その後の育種でバーミラは4種の亜種を生み出し、この5種の猫達がエイジアングループとしてイギリスで取り扱われています。1997年に育種を始めたブリーダーが亡くなったことを機にエイジアン協会が結成され、2001年にGCCF(イギリスの猫血統登録団体)への加盟が認められています。
エイジアンの特徴
エイジアンの身体は、スレンダーな四肢と筋肉質で引き締まったやや丸みのある体型をしており、尻尾は中くらいの長さで真っすぐです。目の周りは黒く縁取られていて可愛らしい顔つきをしています。エイジアンは被毛の特徴によって5種に分類されています。
バーミラ
エイジアングループの中で最初に確立した品種です。シルバーやクリームの被毛がベースで、毛先の1/2~1/4にブラックやライラックなど別の色が入った被毛を持っています。
スモーク
シルバーのアンダーコートとブラックのトップコートを持ち、被毛全体にスモークがかかっているように見える被毛です。
セルフ
1本の被毛に他の色が混じらない単色の被毛を持っています。ブラックの被毛の個体は「ボンベイ」と呼ばれ、他にブルー、ライラック、チョコレート、レッドなどのカラーがあります。
タビー
タビーはさらに4種に分かれており、1本の被毛の中に3~4色の縞模様が入っている「ティックド」、斑点模様の「スポット」、縞模様の「マックレル」、不規則な斑点や渦巻模様の「クラシック」が属する被毛です。
ティファニー
上記のようなカラーやパターンに関係なく、セミロングの被毛がティファニーになり、「エイジアンセミロング」とも呼ばれます。
エイジアンの性格
人懐っこくて甘えん坊
エイジアンは、飼い主のことが大好きで構ってもらいたがります。声が大きくよく鳴くため集合住宅では飼いづらいかもしれません。また、大きな音や車などのノイズが嫌いなため、静かで飼い主が頻繁に遊んであげられるような環境が適しています。
活発で好奇心旺盛
エイジアンは活発に動き回ります。また、好奇心旺盛なため部屋中を探検するのが大好きです。
エイジアンの被毛や目の色
エイジアンの被毛は短毛~セミロングで、被毛は撫でるだけでも光沢が出てきますが、抜け毛はやや多く放置すると毛球症になる可能性があるため、1週間に1、2回はブラッシングしてあげましょう。換毛期は抜け毛の様子を見て回数を増やしましょう。カラーについては被毛の種類によって様々です。
目の色は、イエローです。
エイジアンのかかりやすい病気
多発性嚢胞腎
腎臓に嚢胞がたくさん出来、大きくなって増えることで腎機能障害を起こしてしまう病気です。
肥大性心筋症
心臓の筋肉が厚くなることで拡張不全や流出路障害を起こし、全身に血液を送る働きが出来なくなる病気です。
角膜炎
角膜に炎症が生じる病気です。
結膜炎
結膜と呼ばれる眼球の白目から瞼の裏側を覆っている膜に炎症が生じる病気です。
歯周病
歯肉炎や歯周炎といった歯周組織に炎症を起こす病気です。
エイジアンを飼うのに気をつけること
ストレスに気を付ける
エイジアンは飼い主が大好きなため、長時間放ったらかしにしすぎたり、いつも留守番ばかりでいるとストレスを抱えてしまいます。また、車や工事などの大きな音が嫌いですので静かな環境で過ごせるように心掛けましょう。
室内環境
エイジアンは活発で運動好きです。動きはそれほど激しくはありませんが、走り回れる空間とキャットタワーを用意してあげましょう。被毛が多く熱が籠りやすいため、室温を28℃くらいに保つようにしましょう。声が大きくよく鳴くため、集合住宅で飼う場合は防音対策が必要になります。
エイジアンの動画
探してみましたが、参考になる映像がありませんでした。今後映像を見つけることが出来ましたら公開する予定です。
まとめ
エイジアンは、日本では認知されていないため入手が困難です。どうしても飼いたい場合は、イギリスのブリーダーに直接問い合わせることをお勧めします。家にいることが多く、いつも猫を可愛がりたい方にはとても適した猫種です。