猫について

猫の成長と育て方について

一般的な猫の平均寿命は約15年と言われています。猫の成長は、大型の猫種を除けば生後約1年間の成長が著しく、その後はそれほど見た目に変化はありません。
猫の成長と育て方についてもっと詳しく見ていきましょう。
猫の成長について
目次

猫の授乳期(誕生~生後約4週目:人年齢0~1歳)

猫の授乳期(誕生~約生後4週目)

この時期の子猫を見ることが出来るのは、ご自宅で誕生した場合か捨て猫を保護した場合になります。ペットショップやブリーダーからは、生後49日を経過していない猫の販売や引き渡しは「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」によって禁じられているため、入手することが出来ません。ご自宅で出産し親猫がいる場合は基本的には子猫の世話は親猫がしますが、子猫の中には他の兄弟に負けて上手く母乳を飲めない子猫がいたりするため、その場合は飼い主が介助をする必要があります。

 誕生~生後1週目

誕生したばかりの子猫は猫種に関わらず個体差はありますが、体重は約100gほどです。体重は毎日およそ10~15gずつ増えていきます。目は閉じたままで、生後約6週目くらいまでは母乳だけで育ちます。1週間で約80~100gずつの体重増加があるため、体重増加が少ない子は母乳を飲みやすい場所に移してあげるなどして、優先的に授乳出来るようにしてあげて下さい。まだ自力では排泄できないため親猫がお尻を舐めて刺激することで排泄を促します。生後1週間のうちにへその緒は自然に脱落するため、そのままにしておきましょう。親猫がいない場合は、飼い主が親猫の代わりをしなければなりません。

 生後1週間~生後2週目

生後1週間くらいから徐々に目が開き、生後2週間くらいまでに目は全開し少しずつ歩き始めます。目が開き始めてから3日過ぎても全開しない場合は、目をぬるま湯で湿らせたガーゼなどでそっと拭いてあげて下さい。猫の目はとてもデリケートですぐに結膜炎などの炎症を起こしてしまいます。目ヤニが酷かったり白濁したりしている場合は、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。体重は生まれた直後の2~3倍ほどになります。小さな乳歯も確認できるようになります。

 生後2週間~生後4週目

この頃には耳も聞こえるようになり、犬歯・門歯が生え始め、徐々にしっかりと歩き回ることが出来るようになります。哺乳瓶の哺乳口をかじってしまうことがあるため、破損してしまった哺乳口はそのままにせず新しいものにしてあげましょう。

必要な物

・子猫用ミルク(人間用は子猫に必要な栄養素が足りないためダメです)
・子猫用哺乳器
・保温グッズ(お湯を入れたペットボトル、カイロ、ペットヒーターなど)
・ティッシュ・ガーゼ

・猫ベット(歩き出すまでは空き箱にタオルを引いてもOK)
・ペットゲージ(歩き始めたら必要)

気を付けること

子猫は生後約1週間までは自分の体温を保持できる能力が無いため、人工的に保温してあげなければなりません。数匹いる場合は固まってお互い温めあうこともありますが、それでも保温グッズは用意した方がいいです。また、熱すぎると脱水してしまうため、目安としては生後1週間までは30度くらい、1~3週間までは27度くらい、3~5週間までは24度くらいになるようにしましょう。細菌感染や体温の低下を防ぐため、お世話をする際には必ず手をお湯で洗い清潔にしましょう。
可愛さのあまり写真など撮りたくなると思いますが、失明の危険性があるため、子猫の目にフラッシュは厳禁です。写真は自然光で取りましょう。また、子猫は1日に20時間も寝ると言われ、成長に必要なものなので無理やり起こしたりせず寝かせてあげて下さい。
保護した子猫の場合、一日に数回授乳の後や排泄の後などにお湯につけ硬く絞ったタオルなどで身体を拭いてあげましょう。親猫がいる場合は親猫がグルーミングしますが、保護猫の場合はタオルなどで身体を拭いてあげることでグルーミングを覚え綺麗好きな子に育ちます。

授乳

子猫用ミルクには、粉末ミルクと液状ミルクがあります。粉末ミルクは安価ですが、細菌繁殖防止のため作り置きが出来ず、都度お湯を入れて作らなければなりません。液状ミルクはそのまま湯煎して温めて使うことが出来て便利ですが、一度開封したら72時間以内に使い切る必要があるため、一匹の場合は使い切れずに捨てなければならない場合もあり粉末ミルクに比べて割高です。与えるミルクは母猫の体温の38度くらいが適温で、粉末のミルクの場合は50~60度のお湯(60度以上だと必要なタンパク質を破壊してしまいます)で溶かしてから38度くらいまで冷まして与えてください。授乳後は口周りを湿らせたガーゼなどで拭いてあげないと、カピカピに固まってしまいます。また、授乳後に必ず子猫を縦に抱いて背中をさすり、飲み込んでしまった空気を出すためゲップさせてあげましょう。使用した哺乳道具は毎回必ず消毒しましょう。授乳の間隔は一般的には3~4時間おきと言われていますが、個体差があるため寝ている子猫を無理やり起こして授乳する必要はありません。これらのお世話は、親猫がいる場合は介助が必要な時以外は不要です。

排泄

排泄の補助は、ぬるま湯に浸して軽く絞ったティッシュやガーゼなどでお尻を軽くポンポンと刺激します。うつ伏せで支えて排泄させるのがいいですが、子猫が自ら仰向けになる時はそのままさせてあげましょう。人工乳を飲んでいる子猫は排泄量が多いため、起きたらまず排泄してあげるといいです。また、人工乳を与えると最初の数日間は便秘や下痢になることがあります。便秘の場合は4日以上続きミルクを飲まなくなった場合、下痢の場合は3日以上続く場合は脱水症状を起こしてしまうため動物病院に連れていきましょう。

猫の離乳期(生後約3週目~生後約10週目:人年齢1~5歳)

猫の離乳期(生後約3週目~生後約10週目)
この頃までの時期を「社会化期」と呼び、約10週目までに親猫や兄弟猫、飼い主からのしつけや愛情を十分に受けることが出来なかった場合、精神面での発達に悪影響が出て性格が狂暴化したり問題行動を起こす子になったりします。

 生後3週間~生後6週間

親猫がいる場合は、生後6週間くらいまでは母乳で育ちます。この頃から自力で排泄出来るようになります。親猫がいる場合は、子猫は親猫を見て真似するため躾の必要はありませんが、いない場合はトレーニングが必要になります。生後約4週目を過ぎると、体重は500gくらいになりのどを鳴らしたり、人にすり寄ってくるなどの行動が見られるようになります。動物病院でノミ・ダニ対策をしてもらったり、保護した猫の場合はお腹に回虫がいる可能性があるため対策するのと一緒に診てもらいましょう。

 生後6週間~生後10週間

この頃から離乳食を開始します。乳歯が生え揃いとても活発に動き回るようになるため、猫じゃらしなどで遊んであげましょう。

必要な物

・子猫用ミルク(人間用は子猫に必要な栄養素が足りないためダメです)
・子猫用哺乳器
・子猫用フード(缶詰・ドライフード:「総合栄養食」と書かれているもの)
・食器・水入れ

・猫トイレ・トイレ砂(粒が小さめの物)・トイレシートなど
・爪とぎ・爪切り、ブラシなどのケア用品
・猫じゃらしなどのおもちゃ

気を付けること

離乳食に切り替えるタイミングは、子猫の歯が生えてくると母猫が母乳を与えるのを拒絶することがあるため、その頃から徐々に始めます。しかし、子猫によっては離乳食を嫌がる子もいますので無理やり切り替えずに、根気よく少しずつ慣れさせましょう。トイレは寝床から遠い場所にあると、たどり着く前にトイレ以外の場所で排泄してしまう可能性があるため、子猫のうちは寝床の近くに設置しましょう。

離乳食

この頃の子猫に必要なカロリーは成猫の約2倍のため、与えるのは子猫用のもので、缶詰のキャットフードかドライフードをお湯や温めた子猫用ミルクでふやかして与えます。回数は最低でも1日4回、出来れば1日5~6回に分けて少量ずつに分けて与えましょう。

排泄

親猫がいる場合は、子猫は親猫の真似をするため特にしつけをする必要はありません。最初のうちは箱にビニールを敷いた上にトイレ砂を入れたものや、クッキーなどの空き缶にトイレ砂を入れたものを寝床の近くに置いてトレーニングするようにしましょう。成猫と同じトイレ砂だと子猫はバランスがとりにくいため粒が小さなものの方がいいです。紙砂は粒が大きすぎ、鉱物系は鼻などに入り気管支炎を起こす可能性があるため、ウッディタイプのものが適しているようです。個体差があるので、焦らず子猫が自力で排泄出来るようになるまで援助してあげましょう。

猫の成長期(生後約9週目~生後約半年:人年齢5~9歳)

猫の成長期(生後約9週目~生後約半年:人年齢3~9歳)

 生後9週間~生後12週間

生後2ヶ月頃になると、獲物を狙うハンティングの学習をするようになります。個体差はありますが、体重は1~1.5kgほどになり一回目の予防接種の時期になります。予防接種の時期やサイクルについては、健康診断を兼ねて動物病院に行き獣医師に相談しましょう。「キトゥン・ブルー」と呼ばれる子猫の青い目が、本来の目の色に変わってくる時期です。

 生後12週間~生後16週間

1回目の予防接種から3~5週間後に2回目の予防接種をします。この頃乳歯から永久歯に徐々に生え変わり始めます。生後16週間目頃には、猫種や個体差はありますが体重は1.5~2kgくらいまで成長します。

 生後16週間~生後24週間

永久歯が生え揃い、ますます活発に動き回ります。猫種や個体差はありますが、生後24週間目頃には、体重は2~3kgくらいまで成長します。成猫になった時に食事を1日2回にしたい場合は、食事回数を徐々に減らしていきましょう。ただし、近年では成猫でも1回の食事の量を減らし回数を増やした方が健康や肥満防止には良いとされていますので、飼い主の生活スタイルによってどうするか決めましょう。

必要な物

・子猫用フード(缶詰・ドライフード:「総合栄養食」と書かれているもの)
・食器・水入れ

・猫トイレ・トイレ砂(粒が小さめの物)・トイレシートなど
・爪とぎ・爪切り、ブラシなどのケア用品
・猫じゃらしなどのおもちゃ

気を付けること

生後7週間(49日)を過ぎるとペットショップやブリーダーから子猫を入手出来るようになります。(ブリーダーによっては生後12週目以降という決まりがある場合もあります)ペットショップから入手した猫は、早い時期から親猫や兄弟猫と引き離されている場合があり、精神面の発達が不十分な子がいるかもしれませんが、飼い主がしっかりと愛情を持ってしつけやお世話をしましょう。先住猫がいる場合は、先住猫が代わりにしつけをしてくれることもあります。好奇心旺盛な時期のため、脱走対策やいたずら対策をし、必要のないものは収納するなど心掛けましょう。

離乳食から徐々にドライフードへ

ふやかすお湯やミルクの量を徐々に減らしていき、歯が生えそろう頃になったらドライフードを与えるようにしましょう。

排泄

身体の成長とともに、最初に用意したトイレは小さくなってしまいますので、サイズに合ったものを用意してあげましょう。目安は猫の全長の1.5倍以上と言われています。トイレ砂を変える場合は、一度に全部変えてしまわず古い砂を多少混ぜて徐々に変えていきましょう。成長期は、ミルク→離乳食→ドライフードへ徐々に食事が変わっていくため、尿や便のチェックを小まめにするようにしましょう。

猫の準備期(生後約半年~生後1年:人年齢9~17歳)

猫の準備期(生後約半年~生後1年:人年齢9~17歳)

 生後半年~生後1年

成長の早い猫の場合生後半年頃から発情期が始まり、成猫になるための準備期となります。発情期が猫に与えるストレスは大きいため、繁殖させる場合はつがいの猫を探したり、避妊や去勢手術をする場合は子猫の成長具合を獣医師に相談し手術日程を決めましょう。とても活発に動き回るようになるため、この頃からキャットタワーを用意してもいいかもしれません。ただし、小さいうちはあまり高い所まで登っても自分で降りれなくなったり、無理に降りようとして落ちたりすることもあるため、そこまで高さのあるものでなくても大丈夫です。体重は、猫種や個体差によりますが生後1年で3.5~5.5kgくらいに成長します。

必要な物

・子猫用フード(缶詰・ドライフード)
・成猫用フード(避妊・去勢手術をした場合)
・食器・水入れ

・猫トイレ・トイレ砂・トイレシートなど
・爪とぎ・爪切り、ブラシなどのケア用品
・猫じゃらしなどのおもちゃ
・キャットタワー

気を付けること

避妊や去勢手術をした猫は、エネルギー消費量が低下するため子猫用のフードのままだと栄養がありすぎて肥満になる可能性があります。手術をした後は成猫用フードかライト食に切り替えましょう。

猫の若猫期(生後1年~生後3年:人年齢17~28歳)

猫の若猫期(生後1年~生後3年:人年齢17~28歳)

 生後1年~生後3年

猫種や個体によりますが、一般的には生後1年くらいで成長は止まります。この頃から交尾が出来るようになり、メス猫は妊娠して子猫を生める身体になります。オス猫の発情が盛んになる時期のため、去勢していない場合はよく鳴いたり、他の猫とケンカすることもあります。この時期の猫はまだまだやんちゃでとてもよく動き回りますので、運動量が多い子には上下運動が出来る高さのあるキャットタワーを用意してあげましょう。メインクーンやラグドールなどの大型種はこの後2~4年くらいまで成長し続けます。人年齢は、生後1年で17歳、生後1年半で20歳、生後2年で23歳、生後3年で28歳くらいです。

必要な物

・成猫用フード
・食器・水入れ

・猫トイレ・トイレ砂・トイレシートなど
・爪とぎ・爪切り、ブラシなどのケア用品
・猫じゃらしなどのおもちゃ
・キャットタワー

気を付けること

成長が止まるため、フードは子猫用のものは栄養がありすぎて肥満の原因になるため、成猫用のものに変えましょう。

猫の安定期(生後3年~生後9年:人年齢28~52歳)

猫の安定期(生後3年~生後9年:人年齢28~52歳)

 生後3年~生後9年

猫種や性格にもよりますが、若猫期の時より行動が落ち着いてきます。キャットタワーを激しく上り下りするよりも、高い場所でのんびりとくつろぐ姿も多く見られるようになってきます。この頃の人年齢は、1年につき約4歳ずつ加算されていきます。

必要な物

・成猫用フード(缶詰・ドライフード)
・食器・水入れ

・猫トイレ・トイレ砂・トイレシートなど
・爪とぎ・爪切り、ブラシなどのケア用品
・キャットタワー

気を付けること

猫としては安定した時期ですが、肥満やストレスなどにより病気になると通院したり、フードを病気に合ったものに変えたりといったことが必要になってきます。

猫のシニア期(生後9年~:人年齢52歳~)

猫のシニア期(生後9年~寿命まで:人年齢52歳~)

 生後9年~

個体差や持病にもよりますが、この頃からフードを成猫用からシニア用に変えましょう。若い頃には一度にジャンプ出来た場所に飛び移れなくなるなどの体力の衰えが見えてきます。睡眠時間も長くなってきますので、ストレスを与えない様にしつこく触るのは我慢して寝かせてあげましょう。この頃から人年齢は、1年につき約5歳ずつ加算されていきます。一般的な猫の寿命と呼ばれる生後15年には人年齢では76歳以上になります。

必要な物

・シニア猫用フード
・食器・水入れ

・猫トイレ・トイレ砂・トイレシートなど
・爪とぎ・爪切り、ブラシなどのケア用品
・ホットカーペットなど・シニア猫用の介助用品

気を付けること

白髪が生えて被毛の色が全体に薄くなってきたり、歯が抜けたり、身体が硬くなってきたりといった老化が目立ち、年齢とともに様々な病気にかかりやすくなってきます。セルフグルーミングの回数が減ってくるので、小まめにグラッシングしてあげましょう。また、体温管理機能が衰えてくるため寒くない様にホットカーペットなどを用意してあげましょう。生後15年を過ぎると、夜中に徘徊したりトイレを失敗したりといったボケの症状が現れる猫もいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。猫の成長には種別や個体によって差があるため、おおよその目安として読んでいただけたらと思います。近年ではペットフードの改良や医学の進歩などにより猫の寿命は延びています。猫はストレスを抱えやすい生き物と言われていますので、ストレスなくいつまでも元気でいられるような環境を作ってあげて下さいね。

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