猫との生活

猫のいびきについて

人のいびきはうるさく感じても、愛猫のいびきは何故か可愛いと感じてしまうものです。

しかし、可愛いとばかりも言っていられないケースもあるようです。

この記事では、猫のいびきについて紹介しています。

目次

猫がいびきをかく理由

猫のいびきの原因はいくつかあります。

・普通のいびき

「クークー」や「プープー」といった猫のいびきは、鼻腔と呼ばれる鼻の内部が狭くなることによって起こります。
他に気になる症状が無く、人のいびきに比べて高めで小さな音なら普通のいびきのため問題が無いようです。

関連記事
猫の鼻
優れた嗅覚を持つ猫の鼻の構造や役割について

目次 猫の鼻の構造猫の鼻の外観猫の鼻の役割猫の好むにおいと苦手なにおい猫の鼻からわかる健康状態猫の鼻の汚れとお手入れまとめ 猫の鼻の構造 猫の鼻の外観 名称 鼻鏡 外鼻孔 上唇溝 色の違い ピンク色 ...

続きを見る

・アレルギーによるいびき

人と同じように、ハウスダストや花粉などによっていびきが酷くなることがあります。
ハウスダストや花粉などアレルギーの原因となるものが、目や鼻の粘膜に付着し炎症を起こすことで鼻腔が狭くなっています。
花粉は、完全室内飼いの猫であっても飼い主が外出した時に持ち込むことが原因となることもあるため、小まめに掃除をしたり帰宅したらすぐに着替えたり手洗いをするなどの対策をしましょう。
アレルギーが原因の場合は、いびきの他にくしゃみや鼻水、目ヤニが増えるなどの症状が見られるため、重症化する前に動物病院に連れて行ってあげましょう。

・肥満によるいびき

人の場合と同じで、猫も肥満気味の方がいびきをかきやすいと言われています。
脂肪が気道を圧迫することで空気の通り道が狭くなることが原因です。
肥満はいびきに限らずいろいろな病気の原因となるため、フードの量を調節したり運動する量を増やしたりして体重を管理してあげましょう。

・腫瘍によるいびき

鼻腔内の気道に近い部分に腫瘍ができた場合、気道を圧迫するためいびきをかくことがあります。
腫瘍が原因の場合は、いびきの他に体重減少や食欲不振といった症状が見られます。

・喉頭や気道の異常によるいびき

生まれつき喉や気道に異常がある場合、いびきをかきやすくなる傾向があります。

いびきをかきやすい猫種

品種改良によって生まれた短頭種は、生まれつき下記のようなマズルの構造とそれが原因となる障害が見られ「短頭種気道症候群」と呼ばれています。

・マズル(鼻先から口にかけての部分)が短くて狭い
・鼻の孔や鼻腔が狭い
・喉頭や気道に異常が起きやすい

いびきをかきやすい猫種は写真のような鼻ぺちゃと呼ばれる短頭種です。

・エキゾチックショートヘア
・ヒマラヤン
・セルカークレックス
・ペルシャ

関連記事
短頭種
猫の短頭種気道症候群

猫の短頭種気道症候群は、短頭種の猫が顔の構造上かかりやすい先天的な呼吸器の病気です。 今回は、猫の短頭種気道症候群についてまとめてみました。 目次 猫の短頭種気道症候群について 猫が短頭種気道症候群に ...

続きを見る

注意が必要ないびき

普通のいびきは高めの音ですが、病気によるいびきの場合は低く大きな「ゴーゴー」というようないびきをかきます

病気の可能性がある場合は、他にもくしゃみや鼻水、目ヤニ、起きている時にも呼吸に雑音が混じるなどの症状が見られますので、重症化しないうちに動物病院に連れて行ってあげましょう。

動物病院でしっかりとした検査をしなければ正確な病名はわかりませんが、以下のような病気の可能性が考えられます。

・猫風邪

猫風邪とは、猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症、クラミジアといった病気の総称です。

関連記事
くしゃみしそうな猫
猫のカリシウイルス感染症

目次 猫がカリシウイルス感染症になった時の症状と原因 猫がカリシウイルス感染症にならないための対策 猫のカリシウイルス感染症の検査と治療 まとめ 猫がカリシウイルス感染症になった時の症状と原因 猫がカ ...

続きを見る

・アレルギー性鼻炎

季節限定でいびきが酷くなる場合やくしゃみ・鼻水が長引く場合は、アレルギーが原因によるものの可能性があります。

・副鼻腔炎

猫風邪による炎症が進行すると、副鼻腔の奥にある空洞に炎症が起き鼻づまりすることでいびきが酷くなることがあります。

・喉頭、気管の異常

口腔内の硬口蓋(こうこうがい:口の中の天井部分の骨)の後方にある軟口蓋(なんこうがい:骨のないやわらかい場所)が通常よりも長いことによって気道が狭くなる病気である軟口蓋過長(なんこうがいかちょう)や、喉頭や気道が陰圧や外圧によって軟骨が変形して気道が狭くなる喉頭虚脱(こうとうきょだつ)や気道虚脱(きどうきょだつ)などの病気があります。

・心筋症

心筋症は、呼吸自体が苦しくなるためいびきをかくことがあります。

関連記事
貫禄のある猫
猫の心筋症

猫の心臓の病気の中で最も多いのが心筋症です。 初期には症状がほとんどなく、気が付いた時には病状が進行しているとても怖い病気です。 今回は、心筋症についてまとめてみました。 目次 猫の心筋症の種類 猫が ...

まとめ

いかがでしたでしょうか。

猫のいびきは普通のものであれば熟睡している証でもあるため、気持ち良さそうに寝ていて高めの小さな音であれば心配する必要はありません。

くしゃみや鼻水などの症状が出ていて、低く大きな音だったり呼吸が不規則ないびきの場合は、重篤な病気にかかっている可能性がありますので「ただのいびき」と思わず、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。

error: Content is protected !!