猫にはいろいろな性格があり抱っこが嫌いな子がいれば、いつまでも抱っこされたい子もいます。
この記事では抱っこされることが嫌いな猫でも、なるべく嫌がらない抱き方や抱っこされることを好きになる方法について紹介していきます。
どうして猫は抱っこを嫌がるのか
猫の習性や性格に要因があるもの
抱き方が気に入らない
猫が安心して身を任せられない抱き方で人が立ち上がった高さの場合、猫はいつ落ちるかわからず不安になってしまいます。
子供がよくする抱き方で脇の下あたりを両手で押さえつけるような抱き方は、猫が万歳するかのような態勢で前足が使えなく後ろ足が宙ぶらりんなため不安定で、猫にとっては胸が締め付けられる感じがしてあまりよく感じません。
また、猫の急所であるお腹が丸見えになってしまうような抱き方も、信頼関係が強く飼い主以外の人が抱く場合は嫌がります。
抱っこに慣れていない
幼いころから抱っこをされ慣れている猫に比べ、保護した猫の場合は抱っこされることに慣れていなく、何をされるのかわからず怖がっている場合があります。
特に信頼関係がまだ築けていない段階では、猫から見れば身体の大きな私達は恐怖や不安の対象である場合があります。
抱っこしようとした時に逃げたり暴れたりする場合は、無理に抱っこをせず解放してあげましょう。
嫌な匂いがする
猫の嗅覚は私達に比べとても優れているため、私達にとっては気にならない匂いやいい匂いであっても、猫にとっては嫌な匂いである場合があります。
特に猫が嫌いと言われる柑橘系の匂いがする香水や柔軟剤、煙草の匂いには気を付けるようにしましょう。
飼い主に要因があるもの
抱っこに嫌な思い出がある
猫はとても嫌な思いをした経験を覚えています。
猫を抱っこしたまま病院に行って注射をしたり、抱っこしたままシャンプーをしたりしたなどの経験です。
そのため「抱っこをされる=嫌なことをされる」と感じそこから逃げようと暴れたり鳴いたりしてしまうようになります。
猫が嫌がることをした後は、おやつを与えたりたくさん遊んであげたりして嫌な経験をいい経験に上書きするようにしましょう。
間違った抱き方をしている
仔猫が生まれてすぐの頃は自分自身で歩くことができないため、母猫が首の後ろを咥えて移動することがあります。
このことから「猫の首の後ろをつまむと大人しくなる」ということを知っている飼い主さんは多いかもしれません。
しかし、成猫の首の後ろだけをつまんで持ち上げるのは危険です。
仔猫のように体重がそれほど重くないうちは問題ありませんが、成長した猫の全体重を首の後ろのみに加えるのは猫にとって大きな負担を与えます。
成猫の首の後ろをつまむ場合は後ろ足やお尻は地面についている状態にするか、もう片方の手でお尻を支えるなど猫に負担を与えないようにしましょう。
また、可愛いからといって強く抱きしめる抱っこは、猫のお腹を圧迫するため嫌がります。
猫が嫌がらない抱き方
安定させて猫が不安にならないようにする
猫を抱く時に大事なことは、猫が落ち着いている時に行うことと胴体を支えて安定させることです。
抱き上げる時は猫の両脇の辺りをはさんで持ち上げるか、片手を前足の付け根辺りに添えて上半身をゆっくり持ち上げます。
その後、腕を猫の前足からお尻の方へ回してしっかり抱え、もう片方の手は猫の胸のあたりに優しく添えましょう。
猫は飼い主と密着している方が安心しますので、猫の身体を自分の方に引き寄せ安定させましょう。
抱っこがあまり好きではない猫の場合、最初のうちは立って抱くのではなく座った状態で膝の上に乗せることから始めましょう。
猫の上体を自分の肩に乗せる
猫によってはお腹が見える体制が嫌な子もいるため、その場合は猫と向き合ってあなたの肩に猫が前足を乗せるような形にしてお尻をしっかり支えてあげましょう。
この体制でケアをすることはできませんが、抱っこされることに慣れさせるには良い方法です。
この抱き方の場合、そのまま背中に乗ってしまう子もいますが、無理矢理引っ張って降ろしたり立ち上がって後ろに飛ばすような行動をとってしまうと、次に抱っこしようとしても嫌がるようになってしまうため、しゃがんで前かがみになり猫自身が自分で降りられるようにしてあげましょう。
猫が抱っこされることを好きになる方法
高い位置で抱くより座って抱く
猫は自分で高い所に登ることは好きですが、持ち上げられることには不安を感じてしまいます。
慣れないうちはなるべく座って低い位置で猫に不安を感じさせないようにしましょう。
また、ひざ掛けなどを敷いておくと暖かくて猫も気持ちよくなるかもしれません。
抱っこしている時に撫でてあげる
猫は嫌な経験を覚えていますがいい経験も覚えているため、抱っこされると飼い主が撫でてくれたり、ブラッシングしてくれることを覚えると抱っこが好きになってくれます。
臆病な性格の子には、ゆっくりと落ち着いて行動しあなたが危害を与える存在ではないことを伝えましょう。
積極的に話しかけたり、その子の好きな箇所を探して撫でてあげて下さいね。
気温が低い時間に抱く
猫は暖かい環境を好むため、寒い時にあなたに抱っこされると暖かいということを覚えると、猫の方からあなたの膝に乗ってくることがあります。
最初のうちは無理に抱っこせずに猫があなたの温もりを感じてくれるようにし、徐々に抱っこに慣れさせていきましょう。
機嫌のいい時に抱く
寝ている時に無理やり抱いたり、嫌がっているのにいつまでも離さないということを繰り返していると、猫は抱っこされることを嫌がるようになってしまいます。
猫の機嫌がいい時に抱くようにし、嫌がった場合はすぐに離してあげるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
抱っこされるのが嫌な猫であっても、爪を切ったり歯を磨いたりなどのケアをする際には抱っこをしなければならない時があります。
愛猫にとってどのような抱き方をするのが一番落ち着き、ストレスを与えないのかを把握して少しずつ慣れさせていくようにしましょう。
今までは抱っこが好きだったのに急に嫌がるようになった場合、病気や怪我、体調不良が原因である可能性がありますので、トイレの状態や飲食の状態を見て気になるようでしたら動物病院に連れて行ってあげて下さいね。