猫について

猫の発情期について

猫に発情期があることは知っている方も多いと思いますが、1年に何回あるかや、具体的にどのような行動をとるかまで説明出来る方はずっと数が少なくなるのではないでしょうか。実際に可愛いからと猫を保護したはいいけれども、適齢期に避妊や去勢手術を行わなかったためにあっという間に猫の数が増え、多頭飼い崩壊という悲しい状況に陥る方もいます。この記事では、猫の発情期についてまとめました。
猫の発情期について
目次

猫が発情期を迎える年齢や季節

猫が発情する季節や年齢

 猫が発情する年齢

猫の発情する年齢は、性別の違いだけではなく生まれた季節や環境にも影響されます。一般的には体重が2.5kgくらいになる生後約6~7ヶ月くらいに最初の発情期が訪れるとされていますが、長毛種の場合は短毛種に比べ成長が遅いため生後1年~1年半になってやっと発情期が訪れる場合もあります。また、去勢・避妊手術をしない場合繁殖能力がある限り発情期は終わりません。

オス猫の場合、早い子は生後3ヶ月頃からマウンティング行為や、交尾に似た行為をするようになります。生後半年になると精巣が発達して繁殖が可能な身体になり、生後9か月~1年頃に本格的な発情期を迎えます。去勢手術をしていない場合、高齢になっても発情期が来ます。

メス猫の場合、本格的な発情期はオス猫よりも早く生後5ヶ月~1年くらいに訪れます。成長の早い子は生後4ヶ月ほどで発情期がきてしまって避妊手術が間に合わないこともあります。犬には月経がありますが、猫にはありません。個体差はありますが、妊娠して出産出来る年齢は12歳くらいまでと言われています。

 猫が発情する季節

猫が発情する季節は、2~4月の春と6~8月の夏がピークで、年2、3回あると言われています。この発情の2~3ヶ月の間に約2~3週間の発情サイクルを数回繰り返します。猫は、日が長くなると繁殖する「長日繁殖動物」です。発情期が春や夏の時期にあるのは、太陽による日照時間の長さが影響していると言われ、日照時間が14時間を越えると発情期が訪れます。しかし、発情期は日照時間の長さだけではなく人工的な光によっても誘発されるとされており、完全室内飼いで暮らす猫が1日のうち12時間以上照明で照らされた場合は発情期を迎えることが分かっています。そのため、完全室内飼いの猫は季節に関わりなく発情期がくることもあります。季節によって発情するのはメス猫だけで、オス猫は発情しているメス猫のフェロモンや鳴き声によって誘発されて発情します。

猫の発情期の行動

猫の発情期のサイクル

 オス猫の行動

オス猫の発情は、発情したメス猫のフェロモンや発情行動によって誘発されて訪れ、以下のような行動を取ります。主にオス猫に見られる尿スプレーは、少量のオシッコを凝縮して噴射するため通常のオシッコよりも強烈な臭いがします。

  • 外に出たがる
  • 普段よりも大きな声で鳴く
  • 神経質になって攻撃的になる
  • スプレー行動をする
  • 同居している猫がいれば馬乗りになる

 メス猫の行動

メス猫の発情にはサイクルがあり、発情期の2~3ヶ月間の間に下記のような期間を繰り返します。このサイクルのことを「発情周期」と呼び、平均的な発情周期は2~3週間です。

発情前期(1~5日)

この時期には、まだオス猫の交尾を受け入れようとはしません。飼い主にしつこく甘えてきたり、いつもより活発に動く反面、食欲がなくなりオシッコの回数が増えたりします。

発情期(4~10日)

この時期は、オス猫の交尾を受け入れる本格的な発情期です。お尻を高く持ち上げるような姿勢(専門用語では「ロードシス」と言います)をしたり、普段鳴かないような大きな声で鳴いたり、背中を床につけてクネクネするような動きをしたり、トイレ以外の場所でオシッコをしたりします。

発情後期(1日)

猫は交尾の刺激によって排卵する身体の仕組みであるため月経がありません。この時期は、交尾後に排卵をして卵胞が退化する時期で、オス猫の交尾を受け入れなくなります。

発情休止期(5~16日)

次の発情期が訪れるまでの期間で、この時期にはオス猫に興味を示しません。交尾をしなかったり、交尾をしても排卵しなかった場合はこの期間が過ぎると再び発情します。妊娠した場合は、猫の妊娠期間は約2ヶ月程のため次の繁殖期まで発情しません。

猫の発情期対策とやってはいけないこと

猫の発情期対策としてはいけないこと

 発情期対策

去勢・避妊手術をする

発情期の様々な問題行動の一番の対策は去勢・避妊手術をすることです。猫の品種や性別、成長など個体差がありますので、発情期が訪れる年齢になる前に獣医師に相談し手術をするようにしましょう。愛猫に手術を受けさせ痛い思いをさせるのは可哀相と考える方もいるかもしれませんが、発情期がきても交尾が出来ないストレスは大きく、生殖系の病気にもかかりやすくなり寿命が短くなると言われていますので、ぜひ手術を検討してみてください。

手術前に繁殖期を迎えた場合

手術前に繁殖期を迎えてしまった場合、その後手術を行っても尿スプレーが治らなかったり、メス猫の場合は発情期中は通常よりも子宮が大きくなっていて手術によるリスクが高くなるため、発情期が終わるまでは避妊手術をすることが出来ません。また、1度繁殖した後に去勢・避妊手術を行った場合にも問題行動が残る場合があります。

  • 夜泣きが酷い場合は、昼間のうちにたくさん遊んで狩猟本能を満たすことで、交尾が出来ないストレスを発散させたり疲れて眠らせるようにする
  • 一匹で飼っている場合、しきりに外に出たがるようになりますが、特にメス猫は予定外の妊娠のリスクを避けるため徹底した脱走対策をとる
  • 狭い場所に閉じ込めると余計にストレスを溜めてしまうため、普段は入れないような場所を開放して好奇心を満たしてあげる
  • 外が見える場所は発情期行動を促してしまうため、見えない場所を探検できるようにする
  • 尿スプレーをした場所は、かなり強烈が臭いが残り、その臭いに誘発されて次の尿スプレーを引き起こすことがあるためすぐに掃除する
  • スプレー行動が酷い場合は、よくスプレーする場所にトイレシートを貼ったり、猫用のおむつを履かせる
  • 夜鳴きなどの騒音で近所に迷惑を掛けそうな場合、交流のあるご家庭には事情を説明しておく
  • 1度繁殖した後に去勢・避妊手術をする場合は、メス猫は子猫が離乳する出産後1ヶ月以上経たなければ手術することが出来ないため、先にオス猫の手術をする(※手術のタイミングは獣医師に相談してみましょう)
  • 生まれた子猫の状態が良くなく、再度繁殖するか検討中の場合は、メス猫とオス猫を会わせないような対策をとる

 発情期中にしてはいけないこと

避妊手術

発情期が始まったことで慌てて手術を受けさせようとする方が多いようですが、発情期中の子宮は通常よりも大きくなっており、卵巣や子宮にある血管も太くなっているため手術中の出血量が多くなり危険です。また、発情前期に食欲がなくなる子もいるため、体力がない時期の手術は避けた方が良いでしょう。

外に出す

発情期の猫はしきりに外に出たがりますが、もしメス猫が外に出てしまった場合、すぐに帰ってきたとしても高い確率で妊娠するリスクがあります(交尾した場合に妊娠する確率は90%と言われています)。その他、外に出てしまうと感染症や交通事故のリスクもありますので絶対に外に出してはいけません。

大声で叱る

発情期中の粗相や夜鳴きは本能的な行動のため、叱ったから治るというものではありません。かえって猫が怖がって余計なストレスを与えてしまい、信頼関係が壊れてしまう可能性があるため大声で叱ってはいけません。

構いすぎる

発情期のメス猫はいつもよりも飼い主に甘えてきます。可愛いからと構いすぎるとかえって発情期行動が酷くなることがあります。いつもより構いすぎていると感じた時は、少し我慢して見守るだけにしましょう。

綿棒で刺激を与える

メス猫は交尾をすると早く発情期が終わるため、湿った綿棒で生殖器を刺激し排卵を促す方法がありますが、素人が専門知識を持たずに行うとかえって発情行動が酷くなったり、刺激する箇所がデリケートな部分のため粘膜を傷つけてしまう可能性がありますので避けた方が良いでしょう。

またたびを与えすぎる

発情期の猫にまたたびを与えて気を紛らわす方法は、一時的なものですぐに発情行動を繰り返してしまいます。与えすぎると呼吸困難などを引き起こす可能性もあり、猫の身体に負担がかかるため避けた方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。猫の発情期は年に2、3回と言われていますが、完全室内飼いでいつも照明のある環境で暮らしているメス猫の場合は季節に関係なく訪れることがあるため、予定外の妊娠を避けるためにも外に出ないような対策が必要です。また、大声で鳴いたりトイレ以外の場所で粗相をするなど、騒音や異臭によって近所に迷惑をかける可能性もあるため、繁殖する予定がない場合は猫自身のストレス軽減や生殖系の病気予防のためにも発情期が来る前に去勢・避妊手術をするようにしましょう。

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のらねこ

札幌在住。 日々ブログや動画で癒されているうちに、自分自身でも作りたくなって作成したブログです。 大好きな猫に関してマイペースで情報を紹介していきます。