サイアミーズ(シャム・タイ)は、猫のボデイタイプの中でも一番スレンダーな体型をしており、とても気品のある猫種です。 サイアミーズ(シャム・タイ)についてもっと詳しく見ていきましょう。 |
♦基本情報♦ 原産国:タイ ボディタイプ:オリエンタルタイプ 被毛のタイプ:シングルコートの短毛種 体高:25~27㎝ 体重:オス 3~4㎏ 寿命:10~13歳 公認団体:TICA、CFA、FIFe、GCCF |
サイアミーズ(シャム・タイ)の特徴と2つのタイプについて
サイアミーズ(シャム・タイ)の性格
サイアミーズ(シャム・タイ)の被毛や目の色
サイアミーズ(シャム・タイ)のかかりやすい病気
サイアミーズ(シャム・タイ)を飼うのに気をつけること
サイアミーズ(シャム・タイ)と一緒に暮らすには
サイアミーズ(シャム・タイ)の動画
まとめ
サイアミーズ(シャム・タイ)の歴史
日本ではシャムと呼ぶことが多いですが、英語では「Siam(サイアム)」と読むため、日本以外ではサイアミーズと呼ばれています。
サイアミーズ(シャム・タイ)はとても古い歴史を持っており、1300年代のタイ王国が原産と言われています。
また、王室や貴族、寺院など由緒ある高貴な家でしか飼うことが許されなかった猫としても知られています。
1884年、バンコクのイギリス総領事館に勤めていたゴードン氏が帰国する際に、タイ王国からペアのサイアミーズが贈られました。
翌年、イギリスのキャットショーでたくさんの愛猫家達の心を魅了し、賞を獲ったことがきっかけでイギリス国内でのサイアミーズ(シャム・タイ)の繁殖が始まり、その美しいブルーの瞳と毛色が世界中に広まりました。
サイアミーズ(シャム・タイ)の特徴と2つのタイプについて
顔が小さく逆三角形で手足が細長い体型、美しいサファイアブルーの瞳を持ち、顔や耳、手足、尻尾にポイントカラーが入っているのが特徴です。
このポイントカラーは生まれたばかりの時には無く、子猫は真っ白な被毛で生まれますが、成長とともにポイントカラーの色合いは濃くなっていきます。
サイアミーズ(シャム・タイ)は、戦後絶滅の危機から復活させるための交配の過程で大きく2つのタイプに分かれています。
シャム
他の猫種に比べV字型の頭と細身の身体の容姿をより一層強調したタイプで「モダンスタイル」と呼ばれています。
タイ
伝統的で交配前のやや丸みのある容姿で「トラッドスタイル」もしくは「オールドスタイル」と呼ばれており、2009年にTICAに登録されました。
サイアミーズ(シャム・タイ)の性格
人懐っこくて甘えん坊
最初は警戒していても、「この人は大丈夫」と判断した相手には甘えてきます。
独りで遊ぶよりも飼い主と遊ぶ方が好きです。
スリムな体型で猫の中でも活発に動く猫種のため、飼い主にたくさん遊んでもらったり甘やかされたい性格です。
おしゃべりでいたずら好き
サイアミーズ(シャム・タイ)の鳴き声は太く、よく鳴く猫として知られています。
また、悪戯好きでリモコンで遊んでどこかに隠してしまったりします。
感受性が強くて気難しい
欲しい時にご飯がもらえなかったりすると拗ねてしまい、飼い主から逃げたり無視したりすることがあります。
感受性が強いため、小さな子供がいたり人の出入りが多いような騒がしい家庭や、他の品種のペットとの多頭飼いはあまりお勧めしません。
サイアミーズ(シャム・タイ)の被毛や目の色
瞳は美しい「サファイアブルー」でアーモンド型をしています。
似たような見た目でも、目がサファイアブルー以外はサイアミーズ(シャム・タイ)とは別の猫種です。
被毛は短毛でシルクのような光沢があります。
サイアミーズ(シャム・タイ)は独特のポイントカラーの被毛を持ちますが、これには「サイアミーズ遺伝子」という遺伝子が関係しています。
この遺伝子が揃うと色素の発現が抑えられ真っ白な被毛になりますが、体温の低いところでは発現が抑えられる特徴があります。
そのため、耳や手足の先、尻尾などのみに色がつきます。
この「サイアミーズ遺伝子」は、両親ともにサイアミーズ(シャム・タイ)の場合のみ引き継ぎます。
シールポイント
黒に近いこげ茶色のポイントカラーです。 サイアミーズ(シャム)と言えば一番思い浮かぶ毛色です。 |
チョコレートポイント
シールポイントより少し薄めの茶色のポイントです。 |
ブルーポイント
青みがかったグレーのポイントカラーです。 |
ライラックポイント
サイアミーズ(シャム)の中では珍しく、ブルーよりも薄いグレーのポイントカラーです。 |
サイアミーズ(シャム・タイ)のかかりやすい病気
サイアミーズ(シャム・タイ)は、遺伝性疾患による病気が多い猫種と言われています。
斜視
眼球が上下左右に偏ってしまう病気です。
生まれつきの場合は、他の器官をうまく使って日常生活は普通に送ることが出来ます。
眼球振蕩
目は動いていないのに眼球のみが小刻みに揺れてしまう病気です。
生まれつきの場合は特に治療の必要はありません。
角膜黒色壊死症
角膜に壊死した組織が形成され剥がれ落ちる病気です。
症状や頻度によって点眼治療や外科手術が必要です。
慢性腎不全
数ヶ月~数年かけて徐々に腎臓の機能が低下していく病気です。
定期的に血液検査や尿検査をすることで早期発見できます。
サイアミーズ(シャム・タイ)を飼うのに気をつけること
運動できる環境を整える
運動量が多くいたずら好きなため、家の中を走り回り高い場所に登るのも大好きです。
登れるところがない場合はカーテンを伝ってカーテンレールの上に登ってしまうこともあるため、キャットタワーを設置したり、部屋の中を走り回って怪我をしない様家具の配置を考えましょう。
肥満防止
スリムな体型で運動量も多いですが、ご飯の与えすぎには注意しましょう。
また、他の猫に比べて腎不全にかかりやすい猫種のため、フードもそれに対応したものがお勧めです。
騒音対策
サイアミーズ(シャム・タイ)自身は騒がしい環境を好みませんが、動き回り鳴き声も大きくよく鳴くためマンション飼いにはあまり向かない猫種です。
マンション住まいだけどどうしても飼いたい場合は、周囲に迷惑をかけないような防音対策が必要です。
サイアミーズ(シャム・タイ)と一緒に暮らすには
サイアミーズ(シャム・タイ)はとても人気があり知名度の高い猫種のため、ペットショップ、ブリーダー、里親募集など比較的入手しやすい猫種です。
価格は被毛色や年齢によってさまざまですが、6~20万くらいでブリードタイプでは30万円くらいのようです。
サイアミーズ(シャム・タイ)は、遺伝性疾患を持っていることが多いため、信用のできるペットショップやブリーダーから入手することをお勧めします。
サイアミーズ(シャム・タイ)の動画
サイアミーズ(シャム・タイ)の魅力を言葉だけではなく、映像で紹介します。言語は英語ですが、映像だけでも楽しめると思います。
引用元:Cats 101 Animal Planet - Siamese ** High Quality **
まとめ
一見クールで大人しそうに見えるサイアミーズ(シャム・タイ)ですが、よく運動をし鳴き声も大きいのでマンション住まいではどちらかと言えば不向きな猫種です。
最初は警戒していても、信頼を得られれば甘えん坊な性格を見せてくれます。
サイアミーズ(シャム・タイ)を飼いたいと思っている方は、長所と短所を理解しともに良い関係を築いてくださいね。