猫の行動

猫のゴロゴロ音

猫がゴロゴロと喉を鳴らしている音はとても癒されます。それはどうしてでしょうか。そして、猫はどのような時にゴロゴロと喉を鳴らすのでしょうか。
猫のゴロゴロについてもっと詳しく見ていきましょう。
猫のゴロゴロ
目次

猫のゴロゴロ音の仕組み

猫のゴロゴロ音の仕組みについては、いくつかの仮説がありますが現在のところ解明されていません。下記に有力とされているものを紹介します。

 喉(喉頭)の筋肉の動きによるもの

猫が喉をゴロゴロと鳴らす時に、人の喉仏の位置にある喉頭の筋肉が細かく動いており、この動きによって声帯が震えゴロゴロと鳴ると言われています。

 血液の乱流によるもの

猫の喉元を通る大静脈の血流が増えることで、血液の乱流が起こり低い音が出され、その音による振動が横隔膜で増幅されてゴロゴロと音が鳴ると言われています。

猫がゴロゴロ喉を鳴らすのはどんな時?

猫は1匹でいる時には喉を鳴らさないとされており、ゴロゴロ喉を鳴らすのは他の猫や飼い主に対するコミュニケーション方法のひとつであると言われています。

 母子間や猫同士のコミュニケーション

母猫は子猫に近づく時にゴロゴロと喉を鳴らしてコミュニケーションをとり、生まれたての子猫はまだ喉を鳴らすことが出来ないため、母猫のゴロゴロ音を振動によって感じます。生後2日ほどで喉を鳴らすことが出来るようになり、喉を鳴らして自分がちゃんと授乳できていることや元気でいることを母猫に伝えていると考えられています。子猫は授乳中は喉を鳴らすのを止めます。
多頭飼いしているご家庭では、猫同士でゴロゴロ喉を鳴らしているのを聞いたことがあるかもしれません。この場合はお互い信頼しあっていたり、親近感を感じていることの表れとされています。
母子間や猫同士で喉を鳴らすゴロゴロ音は中低音です。

 幸せを感じている

猫がリラックスして幸せを感じている時や喜んでいる時にゴロゴロと鳴らす音は中低音です。猫の頭や喉を撫でている時にゴロゴロしている一番耳にする音です。喉を鳴らしながら飼い主の手を舐めたり甘噛みしてくるのは、嬉しさや信頼している気持ちの表れと言われています。

 甘えや要求を訴えている

子猫は母猫に何かして欲しい時に喉をゴロゴロ鳴らしてアピールします。飼い主にとても懐いていて飼い主を母猫と思っている猫の場合、何かして欲しい時にゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。この時のゴロゴロ音は普段よりも少し高い音で、イギリスのサセックス大学の研究によると人間に緊急性を抱かせ、猫を放っておけなくなる高周波の声が含まれていると報告されているようです。この時のゴロゴロ音は220~520Hz(ヘルツ)の間で、人間の赤ちゃんの泣き声とほぼ同じと言われています。

 苦しみや危険、ストレスを感じている

猫が喉をゴロゴロと鳴らすのは、良い時ばかりではありません。この時のゴロゴロ音は上記の時よりも低い音で、エンドルフィンなどの神経伝達物質が関係していると言われています。エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれ、多幸感や鎮痛作用をもたらします。この物質は美味しいものを食べて満足したような時だけではなく、苦しい時や痛い時にも分泌されることが判明しており、鎮痛作用によって痛みを軽減していると考えられています。怪我をした時や出産の時、病気の時、自分の気持ちを静めたい時、動物病院の診察台に乗った時、死の間際などにゴロゴロ鳴らす音はこの低音です。猫は痛みや体調不良を表に出さないと言われています。いつもより元気が無く、辛そうな表情でゴロゴロ喉を鳴らしている場合は、トイレの状態やご飯や水の摂取量などを確認し、状況によっては動物病院に行くようにしましょう。

猫のゴロゴロ音がもたらす効果

猫のゴロゴロ音

猫が喉をゴロゴロ鳴らすのはいろいろな場合があることがわかりました。では、この音にはなんらかの効果があるのでしょうか。

 ストレスを解消させる効果

猫が喉を鳴らすゴロゴロ音の周波数は25~150Hz(ヘルツ)と言われており、20~50Hzの低周波には人間の副交感神経を優位にし、セロトニン(別名「幸せホルモン」とも呼ばれる心のバランスを整える作用のある物質)の分泌が活性化されて身体の緊張をほぐし、疲労やダメージを修復する効果があるとされています。フランスでは、このゴロゴロ音をリラクゼーションや治療に取り入れた「ゴロゴロセラピー」が行われています。体調が悪くて寝ている時に、枕元に来た猫のゴロゴロ音を聞いていると癒されると感じていましたが、本当にそういう効果があったのですね。

 骨折の回復を早める効果

医学の研究で、骨折した箇所に超音波を当てることで骨折の治癒が早くなるとの報告があります。猫は痛みに強いとか骨折が早く治ると言われており、そのスピードは他の動物の3倍です。猫のゴロゴロ音の低周波による振動が骨の密度を高くする効果があるのではないかと考えられています。

ゴロゴロ喉を鳴らさない猫もいる

猫の中には喉をゴロゴロ鳴らさない子もいるようですが、原因が何であるのかはまだ解明されていません。

 人に慣れていない

人に慣れていない子や甘えない子、自立心の強い性格の子は、ゴロゴロと喉を鳴らさない傾向があるようです。

 去勢・避妊後に鳴らさなくなった

猫にとって去勢や避妊手術はとても怖いことですので、強いストレスを受けてしまったことが原因かもしれません。

 環境の変化

引っ越ししたり、近所で工事などの騒音がする、トイレが掃除されていない、猫が使うトイレやキャットタワーの位置を変えたなど最近変わったことがあった場合、それが原因かもしれません。

 病気・体調不良

いつもゴロゴロ音を鳴らしていたのに、突然鳴らさなくなった場合は、病気や体調不良、ストレスを抱えている可能性があります。トイレの状態、食事や水の摂取状況、猫の様子を見て元気がないようでしたら病院に行った方がいいかもしれません。

猫のゴロゴロ音の動画

猫のゴロゴロ音の動画を見てみましょう。ずっとゴロゴロ喉を鳴らしていて癒されますよ。


引用元:猫のゴロゴロ音が苦手な方は絶対に見ないでください…kitten and ultimate purring

まとめ

いかがでしたでしょうか。猫が喉を鳴らすゴロゴロ音は、猫にとってはいろいろな感情を表すコミュニケーションの手法であり、骨折の回復を早める役割も担っていることがわかりました。人間にとって癒されるこの音は、猫の聞き取れる周波数が45~65000Hzであることから猫には聞きづらい音であり、猫自身は音ではなく振動によって感知していると考えられています。喉を鳴らすのはリラックスしている時だけではないので、猫の様子をよく見て上手にコミュニケーションを取ってくださいね。

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