猫のけりけりは見ていると可愛いのですが、実際に自分がされてみると意外に痛いものです。
猫はどんな時にけりけりするのでしょうか。
また、飼い主が痛いと感じた時にけりけり攻撃を止めさせるのにどんな方法があるのでしょうか。
この記事では、猫のけりけりについて紹介しています。
猫がけりけりするのはどんな時?
猫のけりけりとは
猫のけりけりとは、獲物を捕らえてから前足でしっかり抑え込み、後ろ足でダメージを与える攻撃をする狩猟行動の名残です。
けりけりの最中は猫は興奮しており、後ろ足の攻撃も左右の足を交互に何度も繰り返してくるので、あなたの腕や足などを標的にされた場合は結構痛く、傷ができることもあります。
猫のジャンプを見て「そんな高い所までジャンプできるのか」と驚いたことはないでしょうか。
猫の後足は前足よりも力が強く、ジャンプの際のバネの役割をしており自分よりも5倍ほどの高さを飛ぶことも可能です。
その力強い後ろ足のキックは、本来では狩りで獲物を仕留めるために使われるので痛いのは当然のことなのです。
猫がけりけりするのはどんな時?
飼い猫は、けりけりして獲物を捕まえなくても飼い主からご飯が貰えます。
では、どんな時に猫はけりけりするのでしょうか。
狩りの練習を兼ねた遊び
猫がけりけりをする理由の1つに「狩りの練習」があげられます。
おもちゃなどで遊んでいたり猫同士でじゃれあっている時に、猫の本来持っている狩猟本能が目覚めてけりけりします。
仔猫同士の場合は、お互いにけりけりをすることによって力加減を覚えていきます。
多頭飼いのご家庭では成猫になってもすることがありますが、お互いにじゃれあっている場合が多いため怪我をする可能性があるので下手に手を出さないようにしましょう。
遊んで欲しい
猫が飼い主にけりけりする理由に、遊んでほしいと思っていることがあります。
飼い主と遊んでいるうちに興奮してしまい、狩猟本能が目覚めてけりけりしたり噛みついてきたりすることがあります。
遊んで欲しい場合は、噛んできても甘噛みであることが多いですが、まれに興奮しすぎて力加減を忘れることもありますので、そういう時は親猫や兄弟猫の代わりに猫から一時的に離れて、猫の興奮が落ち着いてから飼い主が「痛いよ」ということを教えてあげましょう。
ストレス発散
猫はストレスを溜めやすい動物と言われています。
要求が通らなかったり、窓の向こうにあるものが掴めなかったりしてイライラすると、何かに当たりたくなってけりけりすることがあります。
ストレス発散の場合は、途中で止めてしまうと更にストレスを溜めてしまうため、できればそのまま気持ちが落ち着くまで発散させてあげましょう。
クッションやマットをボロボロにされたくない場合は、けりけり用の「けりぐるみ」を用意してもいいでしょう。
ただし、けりぐるみに見向きもしない子もいます。
嫌な時
猫が飼い主にけりけりする理由として、嫌だと思っていることがあります。
嫌がっているのにしつこく構ったり、触られたくない箇所を触られたりするとけりけりしてくることがあります。
上記とは全く違う意味になりますが、嫌な時はけりけりの他に耳が後ろにピンと立っていてイカ耳になっていたり、尻尾をパタパタと大きく振っていたりと別の箇所にも感情が現われています。
拒絶の気持ちがあるので、遊んで欲しい時よりも力が強めで飼い主が怪我をする場合もあるため、そういう時は嫌なことをすぐに止めてそっとしておいてあげましょう。
ただし、お腹は急所で触られることを嫌がってけりけりしてくる子がいますが、お腹を触られたくない理由に病気が隠されている可能性もあるため、トイレや食事の様子を見るようにし気になることがあれば病院に連れて行ってあげましょう。
薬を飲ませる場合など、けりけりして嫌がってもしなければならない時もあるため、そのような場合はかかりつけの病院に薬の飲ませ方や処方する薬の形態について相談してみましょう。
猫のけりけりを止めさせるには
猫が飼い主の腕や足にけりけりしてくると、思った以上に痛いことがあります。
猫が興奮して力加減が調節できずにいる場合がありますので、その時は我慢せずに止めさせるようにしましょう。
ただし、怒鳴りつけたり叩いたりするのはNGです。
・おもちゃを使って気を逸らせる
猫がけりけりしてきて痛いと感じたら、別のおもちゃを見せて気を逸らしてみましょう。
そちらを気にして前足のホールドが解けたらその隙に腕や足を猫から離しましょう。
・猫から離れる
猫が痛いけりけりをし始めたら、言い聞かせるように静かに叱るか無視をしてしばらく猫から離れてみましょう。
猫は学習する動物なので、繰り返すことで「けりけりをしたら飼い主が遊んでくれなくなる」ということを認識させましょう。
・猫が嫌がることを止める
猫が嫌がってけりけりしてくる場合は、嫌がることをすぐに止めましょう。
・猫が嫌がることをする
上記とは全く逆になりますが、猫が遊んで欲しいや甘えたくてけりけりしてくる場合は、顔に息を吹きかけるなど猫が嫌がることをして「痛いけりけりをすると飼い主が嫌なことをする」と認識させて止めさせます。
ただし、この方法は猫との信頼関係に影響が出る可能性があります。
けりけりしない猫もいる
猫のけりけりは狩猟本能の名残なので、穏やかでハンター気質の薄い性格の子はけりけりしないこともあるようです。
穏やかな性格の子が多い猫種もあるので、そういったことを考慮して飼う猫を決めてもいいかもしれません。
ただし、特定の猫種のすべての子がけりけりしないわけではないので、その子の性格を見て上手く付き合っていきましょう。
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まとめ
猫のけりけりは狩猟行動の名残で猫の本能の一部のようなものなので、いろいろな対策をして上手に付き合っていくようにしましょう。