猫の行動

猫がグルーミングするのはどんな時?

猫を飼っている方は、食後などによく猫がグルーミングをする姿を見かけるのではないでしょうか。猫はどんな時にグルーミングをするのかについてもっと詳しく見ていきましょう。
グルーミングする猫
目次

猫がグルーミングするのはどんな時?

猫がグルーミングするのはどんな時?
グルーミングとは、毛づくろいのことです。猫は綺麗好きで、起きている時間の約10~30%はグルーミングをしていると言われています。どのような時にグルーミングをするのでしょうか。

 食後

猫を実際に飼っていない方でも、食後に満足気にグルーミングする猫の姿をよく動画などで見たことがあるのではないでしょうか。もともと狩猟をして獲物を捕らえて生活していた猫は、獲物を食べた後に汚れた顔や前足をグルーミングして綺麗にしていました。家で飼い猫として飼われるようになった現在でもその習慣は変わりなく、最初は口の周りを舐め、その後前足を軽く舐めて口の周りを綺麗にし、徐々に前足を使って目の上や耳、頭と舐めて綺麗にしていきます。

 気持ちを落ち着かせる時

緊張した時や不安な時、飼い主と遊んでいて興奮した時に、猫は気持ちを落ち着かせるためにグルーミングします。この場合のグルーミングには決まった順番のようなものはなく、特定の箇所を熱心に舐めることが多いようです。

 くつろぐ時

トイレの後や飼い主と遊び終わった後など、くつろぐ時に猫はグルーミングします。疲れて眠くなった場合は省略することがありますが、最初は顔を舐め、次に背中やお腹、その後後ろ足を伸ばし肛門や生殖器周辺、後ろ足の順に舐めていきます。これは、トイレや遊んだ時についた汚れを取り除いたり自分の匂いをつけたりする猫の本能的な行動です。

 愛情や信頼の証

多頭飼いをしている場合、愛情や信頼関係があればお互いに自分では直接舐めることの出来ない顔や首回り、耳の中などを舐める姿を見ることが出来ます。これは、一緒に暮らし始めたばかりの猫同士には見られない行動のため、先住猫と新しく来た猫の間に信頼関係が築けたかどうかの目安になります。この時、メス同士やオスとメスのことが多く、縄張り争いをする親や兄弟以外のオス同士ではあまり見られないと言われています。猫が自分自身をグルーミングすることを「セルフグルーミング」と言い、自分以外の猫にすることを「アローグルーミング」と呼びます。猫は飼い主を舐めることがありますが、この場合も愛情や信頼からくる行動のためお礼に撫でてあげたりブラッシングしてあげたりしてあげましょう。

 体温調節

暑い時に猫は被毛を舐めることで気化熱を利用して体温を下げようとします。また、寒い時にはざらざらの舌で刺激を与えることで血行促進を促したり、被毛の中に空気を取り込むようにして身体を温めようとします。

猫がグルーミング中に噛むのはどんな場合?

猫がグルーミング中に噛む場合
猫がグルーミングをしている時に噛む場合があります。それはどんな時でしょうか。

 汚れやゴミを取っている

猫がグルーミング中に噛むことは普通にあることです。舐めただけでは取れない汚れやゴミがある場合は猫は噛むことで取ろうとします。

 ノミやダニを取っている

最近では飼い猫は完全室内飼いが多くなっていますが、もともと野良猫だった猫や外に興味がある猫の場合、外に遊びに出しているご家庭や地域もあるかもしれません。その場合はノミやダニが原因であることもあります。猫がグルーミング中に執拗に噛む行動をしている場合は皮膚の状態を確認し、ノミやダニがいた場合は駆除しましょう。

 皮膚病・ストレス

外に出ているわけではないのに執拗に噛む行動をしている場合は、皮膚の状態を確認し、早めに動物病院に連れて行ってあげましょう。湿疹や脱毛が見られた場合、ストレスが原因の時もありますが何らかの病気が原因の可能性もあります。

 痒い

ノミやダニ、皮膚病などではなく、単純に痒いからということもあります。この場合はそれほど執拗に噛むこともなく、すぐに終わるためそれほど気にする必要はありませんが、気になるようでしたらブラッシングしてあげることで落ち着くことがあります。

猫のグルーミングで気を付けること

猫のグルーミングで気を付けること
グルーミング自体は猫の本能的な行動のため問題はありませんが、同じ個所を執拗に舐めている場合や長時間舐め続けている場合は猫の様子をよく観察しましょう。グルーミングのやりすぎは多くの被毛を体内に取り込んでしまい、その結果「毛球症」を発症してしまう可能性がありますので、定期的にブラッシングするようにしましょう。また、同じ個所を執拗に舐める場合は猫が気になる箇所であるため、何らかの病気の可能性が考えられます。長時間舐める場合は、何か気に入らないことがありストレスを抱えている場合があります。トイレの状態や飲食の状態、最近引っ越しをした、近くで工事をしていて大きな音がするなど、思い当たることがある場合は、病院に連れていったり原因を取り除いてあげたり、なるべく猫の側にいて安心出来る環境を作るように心掛けましょう。
老猫になってくるとグルーミングをあまりしなくなり、被毛がパサパサになってしまうことがあります。ブラッシングの回数を増やし、その時に皮膚の状態もチェックするようにしましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。猫にとって「グルーミング」とは生活の一部であり、いろいろな役割を果たしている大切な行動です。通常のグルーミングは問題のないものですが、頻度や箇所など気になる様子が見られた場合は注意深く観察するように心掛けてくださいね。

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