猫との生活

飼って後悔する前に猫について知っておくべき9つのこと

猫の飼育頭数は2017年に犬の飼育頭数を超え、その後も少しずつ増え続けています。

SNSやYoutubeなどを検索すれば可愛らしい猫の写真や動画をたくさん見ることができます。

しかし、見た目の可愛さやいい部分だけを見て衝動的に飼育を始めた結果、「こんなはずじゃなかった」と後悔される方も少なからず存在します。

この記事では、猫を飼ってから後悔する前に知っておいて欲しいことをまとめてみました。

目次

飼って後悔する前に猫について知っておくべき9つのこと

「猫と一緒にいると癒される」「猫をもふもふ触り放題できる」など猫と暮らせばそういう一面も確かにありますが、いい面ばかりを見ていると実際に飼った時に後悔する場合があります。

「猫が好き」だけでは解決しない、猫と実際暮らしてみて「思っていたのと違う」と感じる後悔することとはどんなことでしょうか。

世話に関する問題

抜け毛のお手入れと掃除が大変

猫を飼いたいと思っている方は、猫には抜け毛があることはもちろん知っているかと思いますが、初めて猫を飼う場合は実際に飼ってみると思っていたより抜け毛が多いと感じるかもしれません。

特に、換毛期と呼ばれる3月頃と11月頃の抜け毛の量はとても多く、ブラッシングやシャンプーをしていても1日掃除をさぼると部屋の隅に毛玉のようなゴミが落ちていることがあります。

猫は留守中などに寂しくなると飼い主の匂いのついた服や鞄の上に座ることもあり、色の濃いものであればすぐに抜け毛が目立つようになってしまい、素材によってはコロコロをしてもなかなか綺麗にならない場合もあります。

簡単にでも部屋の掃除はまめにして、衣類は外出着と室内着を分けてある程度抜け毛がついても仕方ないと思いましょう。

トイレの掃除と匂いが大変

猫は綺麗好きなため、トイレが汚いと他の場所で粗相してしまうことがあります。

また、糞や尿は独特な匂いがするので、トイレ以外でされた時には掃除をしても簡単に匂いが取れない場合があります。

トイレ掃除は毎日することが必須ですし、猫によっては猫砂の無いトイレの縁の部分を汚したり、猫砂を足につけて歩き回ることでトイレのない場所に猫砂が落ちていることもありますので、定期的にトイレ自体やトイレ周辺の掃除をする必要があります。

トイレ以外にも、猫によってはグルーミングなどによって体内に取り込んだ被毛を糞と一緒に排出する子もいますが、吐くことで排出する子もいます。

猫にとっては毛玉を吐き出すことは自然で必要な行動なので怒ってはいけません。

部屋の隅などに吐しゃ物を見つけた場合はすぐに掃除しましょう。

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仔猫の時と老猫の時のお世話が大変

仔猫を見るととても可愛いと感じますが、実際に飼ってみるととてもエネルギッシュで目が離せなくてなかなか大変だと感じることがあります。

高い所に登って降りられなくなったり、一度にたくさんのご飯を食べることができないためこまめに与える必要があったり、好奇心旺盛でいろいろな場所に行くためとにかく目が離せなくなります。

また、老猫になってから認知症や様々な病気になった時には、仔猫の時以上にお世話が大変です。

病院への通院に加え、自力でご飯を食べられなくなったり歩くことができなくなった場合は、その都度介助が必要になってきます。

言うことを聞かない

動画などで見る猫は飼い主に従順で可愛らしいのに、実際に猫を飼ってみたら「抱っこも嫌」「撫でるのも嫌」「一緒に寝るのも嫌」などあなたが思っていた通りにならない場合があります。

猫の品種や性格によっては、飼い主とべったりすることが好きな子もいますが、もともと猫の祖先は群れをつくらない性質を持っているため、猫とはそういうものと思っていた方がいいでしょう。

猫の方からすり寄って来たり、膝の上に乗って来たりしたらありがたく思うくらいで丁度いいかもしれません。

嫌がる猫を無理やり抱っこしようとしても、引っ掻かれたり噛まれたりといった反撃を受けてしまいます。

逆に甘えん坊で寂しがり屋な性格をしている子の場合、抱っこや撫でられることが好きである反面、あなたが常にそばにいないとずっと鳴き続けたり、寂しさのあまり部屋中いたずらしたりする場合もあります。

ペットロスになる可能性がある

ほとんどの場合、猫はあなたより先に虹の橋を渡ってしまいます。

平均約15年と言われる猫の寿命を考えた時、あなたが最後までお世話することができない場合は猫を飼わないことをおすすめしますが、あなたの代わりに猫をお世話してくれる人がいる場合はこの限りではありません。

猫は幼い頃はとてもやんちゃで目が離せないですが、老猫になるとそれほど動き回らずあなたの側で大人しく日向ぼっこをしたりして、なんとなくいつも側にいてお互いを感じるかけがえのない相棒のような存在になっていきます。

その相棒が亡くなってしまった時、心にぽっかりと穴が開いたようになります。

この寂しさを乗り越える自信の無い人は、自分自身では猫を飼わずに動画やテレビで鑑賞したり、猫カフェなどでたまに癒してもらう方がいいかもしれません。

行動を制限されたり金銭的な問題

寝具・衣類などが傷む

猫用に爪とぎやキャットタワーを用意していたとしても、柱やドア、椅子や机の脚、お気に入りのソファやカーテン、ベットなどで猫は爪とぎをしたり、よじ登ったり粗相をしてしまうことがあります。

動物の毛皮でできたマフラーなどは獲物を捕まえたと言わんばかりの得意満面の顔をして咥えて歩いたりしますし、家具の上に飾っている置物を落としたりすることもあります。

猫の爪から壁を守るシートや猫の爪に強い生地などで作られたものも市販されていますし、猫の性格によっては全くそういったことをしない子もいますが、なるべく使用しないものは収納するようにこころがけ、ある程度の傷には目を瞑る心構えが必要です。

費用がかかる

自分自身であれば、給料日まであまりお金が無い時など1食抜くなんてこともありますが、猫はそうはいきません。

お腹が空いたら「お腹が空いた」と鳴いてアピールします。

鳴き声が酷い場合は、マンションなどでは別の部屋から苦情がくるかもしれません。

食費・猫砂に加え、キャットタワーやおもちゃ、キャリーバック、ケージ、ワクチン代、それほど高いものではありませんが猫の歯磨き用品やシャンプー、食器皿や食器を洗う洗剤など猫の維持費は年間で8~10万円ほどかかると言われています。

2022年6月にはマイクロチップ装着が義務化され、そのための装着費用や届け出費用もかかります。

その他にも室内温度を維持するためのエアコンの電気代もかかりますし、病気をした場合は治療費や薬代、病気に対応したフードは通常のものより高いものがほとんどです。

飼い主が体調を崩すこともある

悲しいことに、猫を飼ったことで飼い主自身が体調を崩してしまうこともあります。

抜け毛によって喘息気味の人の症状が重くなったり、体調不良で受診したら猫アレルギーと診断されたり、小さな子供に強いアレルギー反応が出たというケースもあるようです。

こういった場合、症状によって治療費が高額になったり猫自体を手放す必要が出てくる可能性もありますので、初めて猫を飼う方は実際に猫を飼う前に猫カフェや猫と触れ合える施設などに行って、体調に異常が出ないかどうか確認することをおすすめします。

旅行に行けない

ご家族と一緒に暮らしていて、旅行に行くのはあなただけの場合は別ですが、旅行好きの方は猫に限らずペットは飼わない方がいいかもしれません。

猫の場合、長くても留守番は二泊三日が限界と言われています。

今では自動で一食分ずつのフードを出してくれたり、水を補給してくれたりするアイテムがあるようですが、トイレの掃除を考えると衛生的にそれ以上は難しいでしょう。

ペットホテルやペットシッターを利用する方法もありますが、猫の性格によっては知らない環境や見慣れない人に対してストレスを感じてしまうかもしれません。

また、猫は好きな飼い主に甘えたい性格の子が多いため、いつも飼い主がいないことでストレスを抱えてしまう可能性があります。

旅行に限らず、独り暮らしで仕事柄出張が多い方や転勤が多い方も猫を飼うことはおすすめしません。

猫を飼う前に確認するべきこと

上記した「飼って後悔する前に猫について知っておくべきこと」の9つの項目について問題はなかったでしょうか。

少しでも考える要素がある場合は、例えペットショップの人に「今決めないと、他の家で飼われてしまいますよ」と言われたとしても、一度立ち止まって考えなおしてみましょう。

飼ってから後悔するのは、飼い主にとっても猫にとってもいいことではありません。

では、次に猫を飼う環境について確認してみましょう。

こちらについては、すべての条件が揃っている環境というのは敷居が高くなってしまうため、自分の中でここは譲れないと思う条件をなるべく満たしている環境を探してみましょう。

・ペットを飼うことが許可されているか

一軒家で持ち家の場合は問題ありませんが、賃貸の場合はペットを飼うことが許可されているかどうかの確認が必要です。

特に猫の場合は、ペット可でも猫は不可であったり、何匹までという制限がある場合もありますので、飼う前にしっかり確認しましょう。

・新築は避けた方が無難

猫を飼うことで壁や床が傷つくことを考えると、新築の場合は傷が目立つため退去時に敷金が戻ってこない可能性が出てきます。

・近所にフードや猫砂を買える店舗があるか

フードや猫砂は消耗品の中でも特に数が必要なものですので、在庫が無くなった時すぐに補充できるように、できれば近所にスーパーやドラッグストアがあると便利です。

猫によってはフードや猫砂を選り好みする子もいますので、なるべく品物が揃っている店舗の方が望ましいです。

・近所に動物病院があるか

予防接種や病気や怪我のことを考えると、近くに動物病院がないのは不便です。

できれば1カ所ではなく、いくつかある方が望ましいです。

・家族で反対している人はいないか

自分は猫が好きでも、家族の中で嫌な人がいる場合は飼わない方が無難です。

猫は飼い主や家族のことを見ていて、自分にいつもご飯をくれる人やこの人には逆らわない方がいい人などを感じ取ります。

自分を嫌がる人が側にいたら、猫じゃなくてもストレスを感じてしまいそうです。

・家族に喘息や猫アレルギーの人はいないか

こちらについては、症状によっては猫を手放すことになりますので、該当する人がいるご家庭では飼わない方がいいかもしれません。

どうしても猫が飼えなくなった場合

正直、猫が大好きでブログを運営している立場としては、このような事態は起きて欲しくありません。

一度飼うと決めて一緒に住むことになった以上、最後まで面倒を見てあげて欲しいです。

そうは言っても、飼い主やその家族が体調を崩しても最後までお世話をしろとも言えません。

ここでは、切実なる理由で猫が飼えなくなった場合について述べさせていただきます。

知人やSNSを利用して飼える人がいないか探す

飼い主の最後のお仕事として、あなたの代わりに飼ってくれる人を探してみましょう。

間違っても、探すのが面倒だからとダンボールに入れて道端に捨てるなどということをしてはいけません。

成猫であっても飼い猫だった子が自分自身で餌を捕まえ、寒さや暑さを凌いで生きるのはとても難しいからです。

知人の場合は、その人がどのような人なのかある程度わかるため、手放す飼い主も多少安心できるのではないでしょうか。

その点、SNSの場合は相手がどういう人なのかがわからないため、多少面倒でもいろいろと話を伺って、この人なら大丈夫という人がいた場合にお願いするようにしましょう。

仔猫の時ならまだしも、成猫になってから飼い主が変わるのは猫にとってはストレスになるかもしれません。

できれば、そのような点も踏まえてきちんとお世話できる人にお願いするようにしましょう。

世の中、猫が好きな人やいい人ばかりではありません。

虐待や毒餌を与えるような人もいることを頭の片隅に置いておくようにしましょう。

保護団体に預ける

昔と違って、今はほとんどの人がスマホなどを使っていろいろな情報を得ることができます。

自分の力で代わりの飼い主を見つけられない場合は、保護団体に相談してみましょう。

その場合は、飼えなくなった理由などを聞かれたりすることもあり、理由によっては受け入れてもらえない可能性もあるかもしれません。

詳しくは、保護団体にご確認をお願いします。

老猫ホームに預ける

こちらについては、今後増えていく施設ではないかと思います。

現在、NPO団体と会社経営のものがあり、預け方には「短期」「1年」「終生」というような種類があり、料金が違うようです。

会社経営の老猫ホームの場合は、年間では約30~40万、終生では約50~90万ほどかかるようです。

その他、持病があって投薬や注射が必要な場合は別途料金が加算されます。

NPO団体の場合は、料金ではなく寄付という形がとられているようです。

詳細については、ネットで検索し施設に問い合わせをしてみましょう。

自治体・保健所にお願いする

できればこれは本当にどうしようもなくなった場合の最後の手段にしていただきたいという気持ちがあります。

猫の命を人間の都合で取り上げるのではなく、猫生を最後まで全うして欲しいからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

猫は命あるものです。

一時の軽い気持ちで飼って、都合が悪いからすぐに手放すという行動はして欲しくないため、少しきつめの言葉もあるかもしれません。

この記事を読んでも「猫を飼いたい」という気持ちが変わらない方は、きっと猫を幸せにしてくれる方だと思います。

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