身体のしくみ

猫の髭について

猫の髭 猫を飼っている方は、掃除などをしていて猫の髭を見つけたことがないでしょうか。
そのまま捨てられなくて、思わず集めてしまう方もいるかも。
今回は、猫の髭についてまとめてみました。
目次

猫の髭の種類

猫の髭といえば、口元の長い髭を思い浮かべる方が多いと思いますが、良く観察してみると目の上や頬などにも生えているのがわかります。

①上毛(じょうもう):目の上の長い毛
②上唇毛(じょうしんもう):唇の横にある長い毛で片方で約16本生えています
③頬骨毛(きょうこつもう):頬にある1~2本の長い毛
④口角毛(こうかくもう):上唇毛より短い毛
⑤頭下毛(とうかもう):顎にある短い毛

猫の髭の役割

猫の髭は体毛よりも2倍太く、3倍も深く体内に埋め込まれており、根元にはいろいろな感覚を感知するセンサーがあります。

 空気の流れを感じ平衡感覚を保つ

猫の髭は動いた時の空気の流れで、物体との距離を把握します。
そのため、暗闇の中でもぶつからずに歩くことが出来たり、狭くて高い塀の上でも難なく歩けると言われています。
視界に入りにくい顔の横は上唇毛と口角毛、顎下は頭下毛が髭先に少し触れるだけでも障害物を感知できるため、狭い場所を移動しても身体を傷つけない役割をしています。

 目を守ったり目の代わりになったりする

目の上の上毛に何かが振れた場合、異物などが目に入らない様に猫はすぐに目を閉じます。
また、水分や埃などの細かいものでも感知できるため、感知した後に顔を洗ったりします。
猫は視力があまりよくありませんが、髭で獲物の距離を把握ししとめることも可能です。

 感情を表す

猫の髭は、よく観察すると気持ちによって変化しています。
・髭を横いっぱいに広げている・・・周囲の様子を確認している
・髭が下を向いている・・・リラックスしている、眠い
・髭が上を向いている・・・満足している、嬉しい
・髭が前を向いている・・・興味がある、興奮している
・髭を頬につけている・・・恐怖や外敵から髭を守っている、ご飯中に汚れない様にしている

猫の髭の変化

猫の髭は換毛期、年齢、病気などで短くなったり抜けたりします。
猫の髭は、新しい髭が生えてきてから古い髭が抜けます。半年に1回生え変わるため、2,3本落ちている場合は心配ありません。
また、老化によって髭が短くなるためこの場合も心配はないでしょう。
ただし、上記の場合とは違いストレスによって皮膚炎になって髭が抜けたり、まだ若いのに急に髭が短くなった場合は病気の可能性があるため、早めに動物病院に行きましょう。

猫の髭を切るとどうなるのか

猫の髭にはいろいろ大事な役割があることがわかりました。
では、もし猫の髭を切ってしまったらどうなるのでしょう。

 空気の流れが読めなくなり平衡感覚がなくなる

バランスがとれなくなることからふらついてしまったり、障害物にぶつかりやすくなってしまいます。
また、大きなジャンプや走り回ることが出来なくなってしまいます。

 自分の身体が通れるかの判断が出来なくなる

猫は髭の先で障害物を触れることで自分の身体が通れるかどうか判断するため、切ってしまうと判断が出来なくなり狭い場所で動けなくなってしまう可能性があります。

 猫の性格によってはストレスでうつ病になる

神経質な性格の猫の場合、いろいろなものを感知する役割を果たす髭がなくなったことで身動きが出来なくなり、精気を失いストレスでうつ病になってしまう可能性があります。
切るだけでなく無理矢理抜いた場合、最悪の場合ストレスが酷すぎて死に至る場合もあり得ますので、面白半分で猫の髭を切ったり抜いたりするのは絶対に止めましょう。

猫の髭は金運を招く?

猫は、商売繁盛の縁起物として「招き猫」を飾るように昔から縁起物の一つとして扱われています。

日本では猫は厄除けや金運に良いとされ、招き猫の由来として有名な話があります。
近江彦根藩第2代藩主の井伊直孝が鷹狩りの帰りにある寺の前を通りかかった時、白猫が手招きしたためにその寺に入ったところ豪雨となり濡れずに済んだという説。
もしくは、鷹狩りの帰りに雨が降り木の下で雨宿りをしていたところ、白猫が手招きしたため寺に入った途端、それまで立っていた木に雷が落ちて難を逃れたという説。
どちらが正しいかは定かではありませんが、どちらにせよ白猫に助けられた井伊直孝はその場所にあった寺を井伊家の菩提寺とし、直孝の寄進によって寺は見事に改築されたと言われています。
そして和尚は猫の手招きが寺を栄えさせてくれたと感謝し、猫を祀って「招猫堂」と名付けました。
滋賀県彦根市のキャラクターである「ひこにゃん」は、この時の白猫がモデルのようです。

また、ヨーロッパでは恋愛運に良いとされ、猫のくしゃみが幸せを運んでくれるとか、結婚式で黒猫を見ると夫婦の結婚生活が幸せでずっと続くと言われているようです。

猫についてはこのような話がたくさんあるため、猫の髭にも何らかの力があると言われています。

猫の髭の保管について

猫にとっては大事な役割を果たし、商売繁盛や幸運をもたらすと言われる猫の髭には大変なご利益があるような気がしてきました。
でも引き出しなんかに入れていたらいつの間にかなくなってそうだし、どうやって保管すればよいでしょう。

 猫の髭をお守り袋に入れる

雑貨屋さんなどで買ったお守り袋に入れて保管します。

 猫の髭をお財布に入れる

猫の髭はお財布に入れておくと、厄除けや金運アップのご利益があると言われています。

 猫の髭の保管ケースに入れる

天然の桐の保管ケースは、通気性抜群で湿気の調整が出来、形状も細長くて髭が折れたり丸まったりしないため人気があります。

まとめ

猫の髭には不思議な効果がありそうですね。
いつも持ち歩きたい方はお守りやお財布に入れ、大事に保管したい方は保管ケースがお勧めです。
でも猫の髭が欲しいからと無理矢理抜いたり切ったりするのは絶対にしてはいけません。
自然に抜けた髭を見つけたら、ぜひお守りに取っておいてくださいね。

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