猫の病気

猫の眼球振盪

猫の目 猫の目を見た時に、眼球が小刻みに揺れていた場合眼球振盪(がんきゅうしんとう)という病気の可能性があります。
眼球振盪はどのような症状が出るのか、どのような原因でなってしまうのかをまとめてみました。
目次

猫が眼球振盪になった時の症状

 目は動いていないのに眼球のみ揺れる

眼球の揺れ方には3種類あり、揺れ方によって病気の箇所が少し違ってきます。
・垂直性眼振・・・眼球が縦に揺れ、脳の病気の可能性が高いです。
・水平性眼振・・・眼球が横に揺れ、耳の病気の可能性が高いです。
・回転性眼振・・・主に脳の病気の可能性が高いが、耳の病気の可能性もあります。

 食欲減退、嘔吐

病気で目が揺れている場合は船酔いをしているような状態のため、気持ちが悪くて食欲がなくなったり、嘔吐する場合もあります。

猫の眼球振盪の原因

 ストレス

猫は急激なストレスが原因で一時的に眼球振盪を起こす場合があります。
この場合は、ストレスの原因がなくなって落ち着いたり、時間が経って緊張状態から解放されれば治るため病気だと慌てる必要はありません。

 生まれつきの眼球振盪

特にブルーの瞳のサイアミーズ(シャム)に多いとされるのが生まれつきの眼球振盪です。
この場合、生まれてすぐに症状が見られます。
小さい頃は運動失調や旋回、首をかしげることが多く見られますが、成長とともに回復し普通に日常生活が出来るようになります。
目が青く、網膜色素が薄めで瞳孔が赤く見える子に多く見られますが、X線や脳脊髄液検査で異常がなく、歩き方や食欲なども問題がなければ生まれつきの眼球振盪の可能性が高く治療の必要はありません。

 病気が原因

病気が原因の場合は、眼球振盪だけではなく他にも様々な異常が見られます。

・瞬膜が出たまま戻らない
・ふらついたり転んだりする
・顔面神経麻痺が見られる
・ゼーゼーという荒い呼吸音がして鼻水が出ている

このような症状が併発している場合は、脳か耳の病気の可能性があるため動物病院に行きましょう。

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猫が眼球振盪にならないための対策

 ストレスの原因を把握する

ストレスが原因の場合、眼球振盪は一時的な症状で回復する可能性がありますが、原因を把握することで繰り返しストレスを与えることがなくなり、症状も出にくくなります。

 耳掃除を見直してみる

病気が原因の眼球振盪の中で末梢性疾患の原因は、中耳・内耳炎が多いと言われています。
外耳炎の場合、耳垢が出やすくなるため耳掃除がしたくなりますが、誤った耳掃除をしてしまうと炎症が悪化する場合があります。
悪化する前に動物病院で診察してもらい、耳掃除について相談や指導してもらうことをお勧めします。
また、歯周病や口内炎が原因で中耳炎や内耳炎になってしまうこともあるようです。
その場合は早めに口内の治療をして、炎症を悪化させないようにしましょう。

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猫の眼球振盪の治療

 眼球振盪を診断するための検査

病気の症状や動物病院によって様々な検査があります。

・身体検査
・X線検査
・神経学的検査
・MRI検査
・CT
・脳脊髄液検査
・微生物の同定検査
・薬剤の感受性検査

病気の症状によるためすべての検査を行うわけではありませんが、高い治療費がかかりそうです。
詳しくはかかりつけの動物病院で確認をしてください。

 眼球振盪の治療

病気の症状によりますが、投薬治療や点滴治療などの他、鼓膜に穴を開けたりポリープの切除といった外科的治療があります。
脳幹部に出来た腫瘍が原因の場合は手術が困難なため、症状を緩和する投薬治療をすることもあり、病気とうまく付き合っていかなければならない場合もあります。
詳しくはかかりつけの動物病院で確認をしてください。

まとめ

猫の眼球振盪は生まれつきやストレスが原因のものから重篤な病気が原因のものまで様々です。
治療を始めてもすぐに眼球振盪が収まらない場合もありますので、元の生活が出来るようになるまでしっかり見守ってあげてくださいね。

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