猫の病気

猫の尿路結石症(尿石症)

トイレに入る猫 猫の尿路結石症(尿石症)は、腎臓から尿管、膀胱、尿道の中に結石や結晶が出来、傷つけたり詰まったりすることで血尿が出たり、膀胱炎を引き起こしてしまう病気です。
結石は砂粒くらいのものから数㎝の固まりまでさまざまです。
今回は、病気の中でも比較的発症しやすい猫の尿路結石症(尿石症)についてまとめてみました。
目次

猫が尿路結石症(尿石症)になった時の症状

猫は痛みを隠す習性があるため多少痛くても我慢し、飼い主が気づいた時には重症化している場合があります。
下記のような症状が見られた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

 何度もトイレに行くが少ししか出ない

平均的な猫のトイレの回数は1日に2回ほどです。
何度もトイレに行っているけれどほとんど排尿していなかったり、その状態が重症化して全く排尿していない場合は、「尿毒症」を発症し体中に毒素が回ってしまい命に係わる危険があるため早急に動物病院に行きましょう。

 排尿の時に痛がって鳴く

尿路結石がある程度大きくなり、尿管や膀胱、尿道をある程度塞いでしまっている場合、尿をしようとしても尿路結石が邪魔になり少ししか排尿できなかったり、またそれらの器官を傷つけるため痛がって鳴くようになります。
痛みが酷くなるとそのままトイレでうずくまります。

 血尿や尿にきらきらしたものが混じっている

尿路結石がある程度大きくなり、膀胱や尿道を傷つけてしまうと尿に血が混じります。
また、尿に混じっているきらきらしたものは小さな尿路結石ですので、動物病院に行き「尿にきらきらしたものが混じっている」ことを伝えてください。

 トイレ以外の場所で排尿する

排尿したいのに思うように出せなくなると、猫は落ち着きがなくなったり、普段はきちんとトイレで出来るのにトイレ以外の場所で排尿したりします。

 お腹を触ろうとすると怒る

排尿が出来ないと下腹部がパンパンに腫れてきます。
痛みがあるため、飼い主がお腹を触ろうとすると怒ります。

猫の尿路結石症(尿石症)の種類と原因

猫の尿路結石症(尿石症)の原因は尿の㏗値が大きく関係しており、㏗のバランスが崩れることで結石ができやすくなります。
普段からあまり水を飲まなくて濃度の高い尿をすることも原因の一つと言われています。
人間が食べる塩分の強い食事を過度に与えたり、ドライフードのみの食事だったり、尿路結石に配慮していない低品質のフードを与えつづけることでも結成が出来やすくなります。
また、ストレスが多い場合、親猫が尿路結石症(尿石症)の発症履歴がある場合、運動量が少なくトイレに行く回数が少ないと言われる肥満気味の猫の場合、尿道がメス猫に比べて狭いオス猫が比較的発症率が高いようです。

 ストルバイト

カルシウムやマグネシウムが含まれた食事をとりすぎて、尿の㏗値がアルカリ性になったことでストルバイト結石が出来ます。
猫の尿路結石症(尿石症)の原因で一番多く、約半数の原因がストルバイトであると言われ、比較的若い2~6歳頃によく発症するようです。

 シュウ酸カルシウム

カルシウムやマグネシウム不足やビタミンCのとりすぎで、尿の㏗値が酸性になったことでシュウ酸カルシウム結石が出来ます。
猫の尿路結石症(尿石症)の原因で2番目に多く、約4割の原因がシュウ酸カルシウムであると言われ、7歳以上の中~高齢の猫がよく発症するようです。

 尿酸塩

上記の原因に比べると発症率は低く、約5%と言われています。
人間の通風の原因のプリン体と同じ成分である尿酸で出来た結石で、3番目に多い原因と言われています。

 その他

上記に比べると極めて少数ですが、シスチン、キサンチン、シリカ、リン酸カルシウムなどの尿路結石も確認されています。

猫が尿路結石症(尿石症)にならないための対策

 バランスのよい食事を与える

猫の尿路結石症(尿石症)は、尿の㏗値が大きく関わっているため、㏗値をコントロールしミネラル分の少ないバランスの良い食事を与えるようにしましょう。

 水分を取るように配慮する

猫はもともとあまり水を飲まない傾向があるため、ドライフードばかりではなくウェットフードを食べさせてみたり、運動をさせてなるべく水を飲むように工夫してみましょう。

 トイレを清潔にする

猫はきれい好きなため、トイレが汚れているときれいになるまでトイレを我慢してしまうことがあります。
濃度の濃い尿は尿路結石症(尿石症)の原因になりますので、こまめに掃除をしたり、トイレを設置する数を増やしていつでもきれいなトイレを使えるようにしましょう。

 適度に運動をさせる

肥満になるとすぐに疲れてあまり運動をしなくなってしまいます。
あまり動かないとトイレに行くのが億劫になって回数が減ったり、喉も乾かなくなって水分をとる量が減ってしまいますので、適度に運動をさせ体重が増えすぎないように注意しましょう。

 ストレスの原因を把握する

ストレスは尿路結石症(尿石症)だけではなく、あらゆる病気の原因となります。
よく観察してストレスの原因を把握し、取り除いてあげるように心掛けましょう。

猫の尿路結石症(尿石症)の治療

治療方法や料金は動物病院によって違います。
詳しくはかかりつけの動物病院でご確認をお願いします。

 食事による治療

結石の原因がストルバイトか尿酸塩の場合は、主に食事による治療となります。
尿の㏗値を通常に戻す食事や薬によって結石を溶かします。

 カテーテルによる応急処置

尿道に結石がつまり排尿出来ない状況の場合は、膀胱破裂を防ぐため一時的にカテーテルを尿道口から挿入して結石を膀胱まで押し戻し排尿させたり、膀胱を洗浄したりします
ただし、一時的なものなので再び結石が膀胱から下りてきて尿道につまることもありますので、あくまでも応急処置となります。

 外科手術

結石の原因がシュウ酸カルシウムやシリカの場合は、食事で溶かすことが出来ないため外科手術や入院が必要になります。
詰まっている結石が取り除けない場合や、オス猫で再発を繰り返す場合は、ペニスを整形して尿道を短くする手術を行うこともあります。
また、緊急を要する場合は、ペニスを切除して肛門の下側に尿道口を移動させる手術をすることもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
猫の尿路結石症(尿石症)は身近でありながら、悪化すると命の危険もある怖い病気です。
しかし、普段から食事の管理をきちんとし、猫の様子を観察している場合は早期に発見できるため大事には至りません。
尿路結石症(尿石症)にならないための対策をしっかりして、いつまでも愛猫が元気でいられるように心掛けましょうね。

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