猫に関する知識

「猫の手も借りたい」の意味や語源について

若い方はあまり使わないかもしれませんが、とても忙しい時に「猫の手も借りたい」と言うことがあります。

今まで何となく使ってきましたが、意味や語源は何なのでしょうか。

この記事では、「猫の手も借りたい」の意味や語源についてまとめてみました。

猫の手も借りたいの語源

出典:写真AC

目次

「猫の手も借りたい」とはどういう意味なのか?

「猫の手も借りたい」とはどういう意味なのか?

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「猫の手も借りたい」とは、「とても忙しいので、誰でもいいから手伝って欲しい」ということを意味します。

猫好きにとっては、猫の手があっても忙しさは変わらないどころか、肉球に触りたくなってかえって仕事ややらなくてはならない事が出来なくなりそうな気がしますよね。

何故「猫の手」なのでしょうか?

「犬の手」や「猿の手」ではダメなのでしょうか?

「猫の手も借りたい」の語源

「猫の手も借りたい」の語源

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猫は1日中気ままに寝ているイメージが強いです。

この記事を読んでいる方の中には、仕事をされている方もいるでしょうし、ご家庭で家事や育児をされている方もいるかもしれません。

そんな日々を過ごしている中で、時折いろいろなことを一度にしなければならない状況に陥る時はないでしょうか?

例えば仕事をしている方なら、上司から急いで処理して欲しい仕事を頼まれている時に限って来客があったり、クレームの電話があって長時間対応をしなければならなくなった時。

ご家庭にいる方なら、ご飯の支度をしている時に限って子供が泣き出し、宅配が届いたり友達から電話がかかってきたりした時。

昔の人がそんな状況に陥った時に目についたのが、目の前で寝ている猫でした。

猫にお願いしたところで、手伝ってくれるどころか「もっと撫でてくれ」とかえってやることが増えそうですが、そんな猫の手を借りたい程誰でもいいから手伝って欲しいくらい忙しいということが、この「猫の手も借りたい」の語源となっています。

実はこのことわざの類語として「犬の手も人の手にしたい」というものがあります。

意味は「猫の手も借りたい」と同じですが、こちらのことわざはあまり聞いたことが無いのではないでしょうか。

江戸の中期から明治の終わり頃までは「犬」の方が使われていましたが、大正時代以降は「猫」の方が使われるようになったようです。

やっぱり「犬」は麻薬捜査犬とか盲導犬など人の役に立っているイメージがあるので、「猫」は暇そうに感じるのでしょうか。

「猫の手も借りたい」の間違った使い方

「猫の手も借りたい」の間違った使い方

出典:写真AC

この「猫の手も借りたい」には、「手伝って欲しい」だけではなく「誰でもいいから」という意味が入っているため、誰かに向かって使うのは間違った使い方になり、失礼にあたります。

例えば、あなたのお母さんやご主人、奥さんが「猫の手も借りたい程忙しいんだから手伝ってよ!」とあなたに言った場合は、間違った使い方ということになります。

あなたが商売を始めたとして、「商売は順調ですか?」と聞かれて「おかげさまで、猫の手も借りたい程忙しいです」というような使い方をするのが正しい使い方になります。

まとめ

いかかでしたでしょうか。

「猫の手も借りたい」の意味は何となく知っていたけれど、その語源や誰かに対して使うのは間違っているということまで知っていた方はあまりいないのではないでしょうか。

私自身も今まで間違った使い方をしていたような気がするので、とても勉強になりました。

ことわざでは、「役に立たない」と言われている猫ですが、そんなところもまた可愛いんですよね。

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