「猫」がついたことわざで「猫をかぶる」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
この記事では、「猫をかぶる」の意味や語源についてまとめてみました。
「猫をかぶる」とはどういう意味なのか?
「猫をかぶる」という言葉は現在でも使われているため、若い方でも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
一般的に「猫をかぶる」とは、普段は活発的なのに見た目上は大人しく振舞っている様子や、本来はよくしゃべるのに無口に見せる様子を表す際の言葉として使われています。
しかし「猫をかぶる」にはもう1つ意味があり、知っているのに知らないふりをすることとしても使われる言葉です。
「猫をかぶる」の語源
「猫をかぶる」には2通りの意味があることから、語源も2種類存在します。
1つ目は、猫は一見愛らしくいつものんびりと眠そうにしているように見えても、犬の様には人に服従せず、いざとなれば本性をむき出しにして攻撃してくることがあったり、猫の手はふだんは爪が出ていなくて可愛らしいものですが、機嫌が悪い時には鋭い爪を出して攻撃してくることもあることから「猫」が使われるようになったと言われている説。
もう1つは、昔の人は藁を編んで作ったゴザのような「むしろ」のことを「ねこ」と呼んでおり、その「ねこ」を被ることを「知っているのに知らないふりをする」ことに例えたとする説です。
「猫をかぶる」の類義語と対義語
「猫をかぶる」の類義語には、同じく「猫」を使った言葉があります。
借りてきた猫
普段は活発的なのに、とても大人しくしている様子を表す言葉です。
猫の目
猫の虹彩は明るさによって、大きく丸くなったり細くなったりします。
また、興奮している時は明るい場所でも大きく丸くなるため、物事や状況によってコロコロと様子が変わることを表す言葉として使われます。
対義語には、以下のような言葉があります。
化けの皮が剥がれる(ばけのかわがはがれる)
本性が明らかになる様子を表す言葉です。
尻尾を出す
ごまかしていたことや隠していたことが公になることを表す言葉です。
馬脚を露す(ばきゃくをあらわす)
隠していた本性が明らかになる様子を表す言葉です。
尻が割れる
悪だくみが露呈することを表した言葉です。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
「猫をかぶる」という言葉は、「本性を隠している」や「いい子ぶってる」というような、女性に対するあまりいい意味としては使われない印象が強いですが、誰でもあまり知らない人や好みのタイプの人の前では、本来の自分の姿を隠し良く見られたいと思うのは自然なことのように思います。
後で化けの皮が剥がれた時に困らない様に、普段から人間関係は円滑にしておきたいものですよね。